「食神」のインパクトがあまりに強かったので、「食神」の後で見たこの作品は最初それほど大きな印象を残しませんでした。しかし、何度か観るうちにどんどんはまっていく・・・。今ではチャウ・シンチーの作品の中で1番好きです。 ラブラブ夫婦ぶりがとにかく愛らしくて、2人が笑いながら会話している姿は、素でやってるっていう感じがします。 「0061~」の続編って言うことですが、話はつながっていません。時代背景も違うし主人公も違います。なので「0061~」を観ていなくても全然大丈夫ですよ。だけど途中でファが「実は肉屋なんだ」って言って包丁を取り出すシーンは「0061~」を見てる人しか分からないギャグだと思います。
清朝最後の皇帝、溥儀の帝師による清朝最後の日々から満洲国成立までの回想記。その下巻。
中国近現代史の重要な史料であることに加え、皇帝とジョンストンとの間の信頼関係には、胸を打つものがある。歴史は小説よりも面白いとはよく言ったものだが、陰謀者の手を振り切り、側近の助けのもと皇帝が公使館へと逃げ込むシーンは、迫真に迫る。多様な資料の中には、皇帝や同僚帝師らの詩なども織り込まれ、読むものをあきさせない。
何より、中国の複雑な政治状況について多くを教えてくれる貴重な史料である。清朝は民衆の強い反発によって倒されたのでもなければ、すべての中国人が革命を支持していたわけでもない。また、満州国が日本の完全な傀儡であって、日本の国益のままに無理やり建国された国家であったわけでもないことは、この史料に当たれば明らかである。
複雑な中国国内の状況をつまびらかにし、中国近現代史の理解に、多様な見方を与えてくれる一書である。
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