おたく論というより、おたくとその周辺の事象を手がかりに1980年代を論じた本。キーワードは、おたく、新人類、岡田有希子、エロ本、宮崎勤、黒木香、ディズニーランド、ガンダム、ビックリマン、プロレス、昭和天皇、オウムなど。著者の多彩な論述からうかぶ1980年代とは、(1)虚構への志向が強く、事物が記号・虚構・情報のレベルに把握されがちな時代、(2)他者をも記号で把捉するがゆえ、他者における他者性が不明瞭になり、時としてそれが抵抗として前景化した時代、といったものである。この状況は現在に至るまで基本的に変わっていない上、多様な変容を見せているように思える。
(1)のこと。現実世界に左翼的な歴史像を描くのが困難となった埋め合わせに、人は歴史外に大きな物語を求めた。例えばガンダムは虚構でありながら、その内部では整合的な歴史を備えており、虚構世界に現実世界と同じ秩序をみるおたくの志向に適うものだった。個々の作品(商品)の背後に大きな物語を見る「物語消費」という形をとることもあった(ビックリマンやエヴァなど)。ディズニーランドは、現実と完全分離した、虚構が可視化した空間として受容された。著者は大きな物語は、以上のように虚構内に留まるべきものと考えるが、オウム的虚構の現実化や歴史のナショナリズム的読みなおしなどは、大きな物語を現実に求めなおした現れといえる。
(2)のこと。他者を他者性において見られなかった犯罪者として宮崎勤を論じてる(天皇の死と絡めて論じておりおもしろい)。
本書は著者の自伝としての側面も強く、そこはかなりディープな事実が満載であり、人によっては興味を持てない部分もあるだろうが、スキップしながら論旨を追うのはそう難しくない。第4部は十分な議論がなく説得力に欠けるが、第3部まではすぐれた指摘も多く目を開かされることも多い。
小、中学のアイドル!!あのころ、苦しくて、観れなかったのを、この歳になって購入しました。昭和のころの感覚を思い出す。まだ国鉄時代ですね。このあと日経平均3万8千超え、バブル絶頂!!ゆっこがこの世にいて、活躍してたら、同期のほにゃらら洋子のように、結婚して赤ちゃんさずかってたんでしょう。くやしいです。インターネットで情報は絶対観ません!!いい思い出にしたいので。ネット社会なんでもありなんで。歌唱力は特別だとは思いませんが、耳がこえて、しかし、この歳で2年目では上達してますね、少女らしい純粋さ、それが胸にひびきます。癒されます。
有名人(政治家、芸能人からAV嬢まで)の死について「あーでもない、こーでもない」と推測、妄想した本。なんせあの「実話ナックルズ」の別冊ですから内容は推して知るべしです。信じるかどうかはご自身の判断でどうぞ。
02年に買い逃して今回迷わず購入。再発盤などのクレジットはなく、当時とまったく同じものと思われる。
正直、年代が年代なんで音質にはあまり期待していなかったが、オリジナルのCDよりかなり迫力があっていいね。
しかし彼女と同い年のわたしには、嗚呼、この歌声はせつなすぎる…
テレビで人の迷惑を考えずに本人や家族にマイクを向ける芸能レポーターには正直いいイメージを持っていなかったが、この本は淡々と書かれているせいかそんな気持ちにはならなかった。著者の前田氏は二度、死に関わる大病をしているそうだ。一度目は心筋梗塞。二度目は大動脈瘤。余談だが一度目の時はいわゆる臨死体験をされ、立花隆氏の取材を受けたそうだ。
この本に書かれている芸能人の皆さんは、私もテレビなどで見てよく知っている方々ばかりだった。夏目雅子さんは本当に美しくすばらしい女優さんだった。テレサ・テンさんは心にしみいる歌を聴かせてくれた。飯島愛さんの訃報は突然で驚きだった。そして岡田有希子さん。あの突然の報道はよく覚えている。この本の8人の芸能人の方々の中で、岡田さんだけは病で亡くなったわけではない。ただ、著者の前田氏は、岡田さんも「アイドルの病」にかかっていたのではないか、と言う。
皆さんのご冥福をお祈りしたい。
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