市総体予選三試合目の途中で負傷した入谷君は、怪我を隠してトスを上げ続けます。
彼を必要とする人達の期待に応えるために。
入谷君の必死の努力がきっかけとなり、周囲の人々もそれぞれ自分の心の問題に気付き、それを乗り越え始めます。
会田君が入谷君を負ぶって退場するシーンは、ここまでの展開を象徴しています。
実は会田君も、探していた自分の居場所を総体予選の中で見つけていたのです。
会田君のお母さんの「変なの・・・別人みたい」という言葉が、それを裏付けています。
杉原中バレー部は新たな目標に向かい、チームとしての活動を開始します。
絵が色っぽくて話も独特で読んだ後不思議な気分になる漫画
ほのぼのとした1巻から打って変わり、ハラハラする2巻です。 三兄弟妹の過去が絡む、時を隔てた物語へと展開してゆきます。 善意、好意。 爽やかな読後感でした。 これだから、梅田先生の作品は、大好きです。 完結してしまったのが、残念です。 樒メンバーが個性的で魅力的なので、欲を言えば、彼らをもっと深く掘り下げて紹介して欲しかったなと思います。 特に楓さんを。 この物語の続編を、いつの日か描いていただけたら嬉しいです。 梅田先生の次回作に期待しています。 それから、単行本未収録作品も、いつの日か総て読みたいと願っています。
私は確信しました。 梅田先生は私にとって、特別な漫画家です。 そう思ったのは、吾妻ひでお様、ふくやまけいこ様に次いで三回目です。 今後、総ての出版物を入手します。
「フルセット!」とガラッと変わり、妖艶さが漂う絵柄です。 一方、弱者や異端者、少数者などを躊躇いなく受け止める温かさが、物語の底に流れています。 この温かさこそ、私の信奉する梅田クオリティーです。
ヒロインの朝灯ちゃんは、めちゃんこ可愛いくて、優しいです。 彼女は梅田先生の代弁者なのかなと思います。 表紙の朝灯ちゃんが気に入ったら、それだけでこの本を買っても後悔しないと思います。 (あくまでも私の意見です。) ストーリとしては不思議物語、内面的には心の温かさの物語として、今後の展開に期待しています。
朝灯の友達、紗矢が巻き込まれた事件の、後半から始まります。
どこにも悪意はありませんでした。
紗矢が巻き込まれたのは、彼女の優しさ故でした。
皆、それぞれの立場で、愛するものを守るための努力をしていました。
悲しいけれど、爽やかな終わり方です。
そして、紗矢は、朝灯と邑の理解者となります。
やはり、躊躇いなく。
他の不思議な話の中にも、優しさが溢れています。
誰も元々悪意なんかないんだという思いがこもった、第五巻です。
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