「ファンタジック殺し屋ストーリー」の最終巻。
こういった作品のように、理由はあれど主人公がダークサイド的な立ち位置のものは、最後報われずに死んでいくオチが待っているものだと思っていました。 そして事件は解決に向かって、残された人々がどうのこうのという締め方かと。
ですが、今読み終えてみて思ったのが、非常に後味の悪いオチでした…。アレまさか…と思ったところにラストのあのコマ。登場人物の一人がいい顔をしていただけに、却ってゾッとしました。そんな片鱗は登場人物のセリフから以前チラッとあったのですが、まさかそこに行きつくのか…的な。
そしてそれはハッキリ描写されていないので、一つの推察に留まってしまうところがなんとも…。 気づかなかった場合、「なにこのオチ?なんか幸せそう」で終わってしまう可能性もあります。
この巻のみの感想をネタバレを避けて書くと、このようにボヤけたものになってしまうので、以下全体を通した感想少し。
緊張感のあるサスペンス要素が中心な反面、時折描かれる束の間のコメディ要素も魅力的でした。 漫画を見ているというよりは、迫力のあるドラマを見ているような気もしましたね。 作者さんは海外ドラマのファンのようなので、その影響が表れているのかもしれません。
私は単行本を待ちながら読んでおりましたが、こうして全巻揃った今、ぜひとも一気に読んでみたいと思います。
3年近く楽しませてもらいました。ここ最近読んだ漫画の中でも一番続きが気になった漫画でした。したがってこうしてレビューを書くに至った次第であります。 作者さんの次回作にも期待しております。
なお後味が悪いと書きましたが、最後にカバー裏をめくったところ、すごくほっこりしました。そういう意味ではグッドエンドなのかもしれませんw
今巻の帯に「破滅の時は近い・・・。悪夢の第9巻。」 と書かれています。
主人公たちに迫る勢力の一人がついに主人公たち犯人グループの正体を知ります。また、新たに主人公たちを「始末」しようとする謎のグループが登場しますが、彼らの正体はまだ判りません。
みどころとしては他に主人公たちの一派が身を寄せる潜伏先にいるある外国人の事情がリアルに描かれています。ここに身を寄せる主要登場人物のひとりである英(えい)の台詞を引用します。「これが現実。 人は生きていくために追いつめられたら何だってするさ。 やってはいけないことでも 程度の差はあっても そうしないと生きていけないなら」(一部、句点を追加しました)
帯の文言同様に暗い気持ちにされますが、冷静に現実を描いていると言えます。
さて、今巻のあとがきはわずか1ページ。・・何か、ここを読むと、もう終わりそうな雰囲気です。まぁ、ストーリー的にもそうですが。そのページのあとに描かれているのは、久住と伊藤ちゃん。この2人がここに描かれているということは・・・。
続きが早く読みたいです。
雑誌掲載の最終回直前しか読んでない者ですが、作品の設定にたいした疑問を抱かなかったが、確かにほかの方が述べる様に、少し無理のある設定だと思うが、この作品に置いてそれはたいした問題ではないと思う。作者の描きたい物語のための舞台装置、人間関係非常に好感が持てる。最終回はおそらく号泣すると思う。
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