樋口氏の作品を読むのは4作目になる。緻密な描写は無駄がなく、なおかつ氏独特の迫力があり、それを読むだけでも1900円を支出する価値はある。しかし、この「光の山脈」はそれだけの本ではない。 社会派小説とも呼べるだろう。産廃行政の問題、人が人を私的に制裁することの是非、封建的な地方の因習とそれにかみあわないよそ者との確執。南アルプスの山麓に居を構えて自ら日々体験しているであろう、そうした問題提起は執拗で、氏の執念が感じられる。 しかし、その重さを吹き飛ばす純粋な空気と爽快感が全編を貫いている。悪者を良い者がやっつけるという単純なストーリーと甲府駒ヶ岳のキーンと冷えて澄んだ空気が、ストレートに読者の心臓にたたき込まれる。 読んだ後に、1人山に登りたくなった。そう、氏の冒険小説はいつもそうなのだ。どこか知らない山に、1人で登りに行きたくなる、すぐれた冒険小説というのは、そうやって男の冒険心を揺さぶるものだ。
主人公が狙われる陰謀の設定にやや無理が感じられたものの,それを補って余りある登場人物一人ひとりのキャラクター造型でグイグイ読ませる山岳冒険小説の秀作。 自らの生命をかけて,見ず知らずの遭難者の救助に向かう山岳警備隊のスゴさ。そして,そんな彼らを寄せ付けない大自然の圧倒的なパワー。そのディテールを「これでもか!」というほど徹底的に書き込み,見事なまでの臨場感を演出している。これは是非,実際に読んで体感して下さい。 それにしても,この臨場感と熱い男達を描き出す筆力の達者ぶり。かえすがえすも,中途半端な陰謀設定が惜しい!
挿絵がすごくかっこよく、挿絵を見ただけで購入してしまいました(笑) 表紙を描かれている方と同じ方が挿絵を描かれているらしいのですが、ルパンや次元もかっこよく、ヒロインである真紀子も(今回不二子の出番はなし)すごく美人で素敵でした★挿絵は個人差がありますので、まず初めにいろんなサイト様で情報を集めてからのご購入をお勧めします。 内容もすごくルパンらしくて良かったです!
アマゾンではエニックス文庫版の評価が高いようですが、あのライトノベル系(当時はそんな言葉無かったけど)のノリが私には無理だったのを覚えています。 本読みさんにはこちらをお勧めしたいです。
こっちの本の方がゲームの世界観をリスペクトしていて、なんだか切ない不器用な感じとか、ムーンブルクの王女マリアのいい女っぷりとか、ユーモアのセンスとか・・大好きです。 今でも時々開くと当時が思い出されて胸がキュンとなります。 ローレシアの王子と好きな男の子を重ねて読んだなぁとか 挿絵が好きで、マリアに憧れてピアス開けようとしたなぁとか(笑)
評価するコメントが無かったので書かせて頂きました。 私にとっては良書で、今でも宝物です。
かつて一世を風靡していたファミコン冒険ゲームブックシリーズの中でも初の「上・下2巻組」で発売されたのがこれです。 人気ゲーム「ドラゴンクエスト2〜悪霊の神々〜」をゲームブックの題材としています。
先行発売の「ドラゴンクエスト」の続編として前作から約100年後の世界で、世界を破滅へと導く闇の神官・ハーゴンを 伝説の勇者・ロトの子孫に当たる3国家の王子・王女が討伐していきます。
上・下巻構成でそれなりに頑張って作ってはいるものの、後に発売されたエニックス版と比したら 「天と地の出来の差」があります。
エニックス版をやってしまったら敢えてやる必要性はないです。
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