吉本ばななの代表作である『キッチン』は勿論の事、一緒に収録されている『ムーンライト・シャドウ』も魅力的です。素敵過ぎる描写が光る吉本ばななの代表作、個人的にも、『TUGUMI』・『哀しい予感』と合わせて大好きな作品の一つです。特に、『ムーンライト・シャドウ』の方が良いでしょうか。『キッチン』。ひょんな事から主人公みかげが同居する事になった奇妙な親子と繰り広げる緩やかな時間の流れと温かい物語。『ムーンライト・シャドウ』。恋人を失った主人公が描く、少しだけ甘い物語。テーマは"死"であったり"愛"であったり"絆"であったり。そうした複雑な人間性を孕んでいながらも、重々しさを微塵も感じさせない透明感があります。
様々な小説を読んでいて一つ思うこととして、魅力的な文章が如何なるものかということがあります。色々と思いを巡らしてみるに、その答えは結局、自分には到底書くことの出来ない独創性を持った文章だという事の様です。その典型が吉本ばななさん。物語を読んで凄く身近に共感出来るのに、一体どうしてこんなに素敵な文章が書けるのか、不思議な位魅力的です。吉本ばななさんの代表作として、多くの人々に読み継いで欲しい作品の一つです。
寺山修司没20周年記念で「田園に死す」と本作「草迷宮」を観る機会があった。「田園に死す」はレビュー済みなのでそちらを参照下さい。 さて、本作であるが第一印象は「田園に死す」より弱い、というものであった。しかし「田園に死す」の衝撃が強すぎたのかもしれない。本作はわずか40分。その中であれだけの幻想世界を構築したのだから、力量にうならずにはいられない。音楽と映像がシンクロし世界観が深まった。しかしそれにしても、三上博史の現在を考えると、本デビュー作は納得であった。
大好きな役者さん目当てで観に行った舞台。
あ、原作ファンでもありましたけどね。
満員盛況でかーなーり遠くから観て涙した記憶があります。
面白いのは村人と妖怪が一人二役なこと。
村人も妖怪も同じメークに衣装。
その所為でメイン4人と丹波さん、遠藤さん以外は少しわかりづらい。
何故二役なのかは、ラストでわかると思います。
三池さんの「IZO」と同じ時期の舞台。
一緒に視聴してみると面白いことがわかります。
二つとも「輪廻転生」の物語なんですね。
カメラワークにもう少し気をつけて欲しかったな〜。
劇場で観た臨調感が薄くなってしまった。
しかし、丹波さんを舞台で観る時が来るとは思いませんでした。
それだけでも貴重な映像です。
とってもお茶目な方でした。
あと白雪姫=松雪さんはハードでグレイトな燃えるお姫様でした。
あまたの妖怪野郎(婆も椿さんも野郎です!)をぶん投げるような迫力。
ああ、恋する乙女はこうでなくっちゃ!!
一般に思われているような夜叉が池ではなく、
結構ダークでハードでバイオレンスな印象のお芝居です。
宮沢りえさん観たさで手に入れました。 ・・が、、『豪姫』のときと同じで出番は少ないです。 (もともと出番の多さは期待していませんでした) 多くても15分ほどの長さの出演です。 けど、20歳ぐらいなので美しさに関してはこの上ないです♪ 有名歌舞伎役者と匹敵する美しさを持っているのは彼女だけですね。 世界的に評価されてもよいぐらい綺麗な女優なので、知名度が低いのが残念・・・。
谷川俊太郎の詩に林光が作曲した「ほうすけのひよこ」がすばらしい。間に鮫島さんの詩の朗読が入ります。歌詞が日本語だから言葉の一粒一粒まで伝わります。ドイツ人がシューベルトの冬の旅を聴くときもこんな感動を味わうのですね。
三好達治が大好きなのですが、香月修作曲の「甍のうえ」と「乳母車」が入っています。この曲はいろんな人が曲を付けています。Lieder Nach Texten von GoetheというCD10枚のセットが出ていますが、三好達治の詩による歌曲集なんてどこか企画してくれないでしょうか。
普段あまり聴く機会のない日本の芸術歌曲。このシリーズは最後の一枚を除いて品切れになっています。歌曲は人気がないのでしょうか。ドイツ・リー トを聴く人も日本歌曲はあまり興味がないのでしょうか。でも、歌詞の意味が分かり、ちょっとしたアクセントの付け方で歌手の表現したい感情が手に取るようにわかる。日本歌曲の良さだと思います。ボックスセットで再発売してほしいと思います。
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