何回も読み返しているのですが、カレンダーのように、この日は何を着てるのかな~、と確認したくなる本です。 高価な着物を大切に着ること以上に、針仕事をちゃんとしている姿勢に憧れます。趣味の良い着物姿の写真も好感を持ちました。
早期退職をし、月々10万円の貯金を取り崩しながら、安アパートのれんげ荘に移り住み暮らす。
梅雨時は恐ろしいほどの湿気、夏は蚊の大襲来、秋は早々に寒さが堪え、冬は室内に雪が降る。。
契約時には想像していなかった自然との闘い。。めげることも多い中、次第に同アパートの住人とも
顔見知りに。特に60代のクマガイさんという女性とは打ち解けて色んな話をするようになる。
キョウコも好意にする人物だが、懐にズカズカ入って来るタイプでもなく、程よく自立しており、良い距離感で、キョウコが厳しい環境化でも住み続けられたのは彼女の存在も大きいだろう。
後、私個人としては、キョウコの友人マユちゃんも好きだ。ここでの滅入る生活について、悩み相談をするが彼女の理路整然とした受け答えに深く頷いてしまう。
退職しての憧れの贅沢貧乏暮らし(森茉莉的な)だったはずが、最初の頃は時間だけは一杯あっても
達成感がない・・と思えてしまったり、家庭がある訳でもなく勤め人でもない自分(それを望んでいたにもかかわらず)が宙ぶらりんで落ち着かない感じというところもとてもよくわかります。
とにかくすらすらとページをめくるのが楽しかったです。読後感も良かったですし。
「おにぎりは自分で作るより、人に作ってもらったほうが美味しいんだよ」
フィンランドだから、おにぎりの具材は、トナカイ・ザリガニ・ニシン?!
いいえ、フィンランドでも、おにぎりの具材は、梅・鮭・オカカ!!
おにぎりは、暴力も色恋沙汰もまったく無縁な映画を作っていく。
ヘルシンキ市に生まれた日本食堂。その名もかもめ食堂。
ハーバーを行き来するかもめに因んだネーミング?
3人がマニュアルのない自然体で切り盛りする食堂は、観ていて胸がすくような気持ちになる。
なんだか森で呼吸をしているような清々しい気持ちになる。
無骨な片桐さん。まるで異邦人のモタイさん。潔く芯が強い小林さん。
お洒落な店内で、美味しい和食を、ご馳走様でした。
素敵な映画をキーダス (フィンランド語:ありがとう) !!
背は小学生、横幅は恰幅のいいおばさんの私。 本当洋服選びには四苦八苦です。 よってこの著書には、思いっきりツボにはまりました。
おばちゃん向きデザインの4Eパンプスを履いてみたら、 シンデレラのガラスの靴のようにぴったりだったとか。
ババシャツ着用時、外出する時にちょっと襟が横に開いた 服を着ようとすると、首の両側からババシャツがのぞくとか。
みんな一緒なんだなあってくすっと笑えて、ちょっとために なるエッセイでした。
かもめ食堂は 外国が舞台で なんとなくおとぎ話みたいな感じでしたが こちらはリアルな中年女性の生活です。特に猫に関する一連の表現は 飼ったことのある人には 痛いほどよくわかると思います。スープやサンドイッチの描写が再現出来るくらいリアルだと 味が想像しやすかったのにな〜。
|