配給権利を持ったプロダクションの倒産やら なんやかんやで数年放ったらかしにされていた 曰くつきの作品、だと何かで読んだ記憶があります
てっきり世にも奇妙な物語みたいなホラーだと思ってましたが、違いましたね ちょっとホラーテイストも入ってますが、ハートフルですw カップルで観てもいいくらいの作品です、ほんと
"愛憎" が根底にあるテーマのようです ようですってのはあまりストーリーが頭に残らなかったせいですw ただ、日本の源流風景が印象的でした
フワっとした作品でしたが、 情感豊かな方が見れば何か感じいることもあるんだろーなと思います 正当な配給が成されていれば ここまで埋もれることはなかったのではないでしょうか
風の陣、本巻で完結となった。 うれしい反面、もう彼らの活躍の続きを読めなくなるのかと思うと、一抹の寂しさを感じる。
冒頭から伊治公鮮麻呂中心の展開で、本編の主人公・道嶋嶋足の出番が少ないと感じるかもしれない。
都に在って遠い陸奥の全体像を見据えることができるようになった嶋足。 対して、常に陸奥の中にあって、常に一人の蝦夷としてしか先を考えられなかった鮮麻呂。 だが、ようやく鮮麻呂が自ら軍団を整え、紀広純・道嶋大楯の暗殺を決意する。その決断に至るまでの時を、都で一人嶋足が稼いでくれた。そう思うと、本巻での活躍の場はなくとも嶋足の存在は大きく、風の陣の主人公であることに変わりはない。
皆さんのレビューを拝見しましたが、「第3部・黄金楽土」の評価がイマイチなので、 ついつい書かせてもらいます。 確かに、躍動感、ハラハラ感などは1〜2部とくらべると少なくなったのは否めません。 だけど、派手さだけが大河ドラマではないはず!!! 原作が間に合わなかったこと、仮に原作が間に合っても、あれでは映像化がむずかしかったのでは? と思わずにはいられません。 読んだ方ならわかると思いますが「日本中央」の碑などのくだりはちょっとね〜。 泰衡の叔父、基顕の出家後、泰衡は叔父・基顕を束稲山(たばしねやま)の庵に何度かたずねる シーンがあるのです。 平家滅亡後、源氏対平泉の色が濃厚になると泰衡は阿津賀志山(現・福島県)に防塁を築きます。 それを叔父・基顕が 「戦のために使うものを民衆に築かせ、そしていざ戦になればその民衆を戦いに巻き込む事になる・・・。」 と、嘆く。 「守ることさえできないのか?」と問う泰衡に、「守ろうとする心が戦を呼び寄せる」とたしなめる。 そして父・秀衡と祖父・元成が袂をわかち、いよいよ平泉の分裂が迫り、再び基顕を訪ねる泰衡。 泰衡は「今は平泉が血にまみれている。・・・血を流さないと平泉は守れないのか? ここ(庵)から見ると、どう見えますか?」とたずねると、 基顕は「ここからみると輝いている平泉、その輝きを守るという思いも「欲」なのでは???」と。 そこで泰衡は「平泉を捨てればよいのか?」と問うと、 基顕は「そなた(泰衡)が無になったほうが民衆のためかもしれない」と。 泰衡「わたしが無に・・・???」 じっさい、統治者が逃亡すると統治されていた民衆が被害を蒙ったことはあまりない。 むしろ統治者が民衆を使って敵対する勢力と戦うことがあることを思うと・・・
学校の教科書では、ただ「坂上田村麻呂が蝦夷を平定した」という程度しか記述されていなかったできごとを、まったく逆の立場、すなわち「平定」された蝦夷(えみし)の側から描いた作品。蝦夷の若きリーダー、アテルイとその仲間たちが、強大な中央の朝廷軍に一歩も引かず、蝦夷の誇りと自由のために戦う物語である。 まず、蝦夷の側から描ききった作者の視点に共感を覚えた。中央ではなく地方、差別する側ではなく、される側の視点にたって書かれているという点である。読みすすむうちに、中央権力の理不尽さと蝦夷への共感で胸がいっぱいになる。作者の筆力にぐいぐい引き込まれていくのだ。 この本が、感動的なのは、アテルイらの生き方だろう。人は「個」として生き死んでいくのではない、「類」として、アテルイのように蝦夷のために生き死んでいくことこそ本望ではないか・・というメッセージが込められているように思えてならない。アテルイは結局命を落とすことになるが、彼の志や誇りは、彼の死後も、歴史に生きる多くの蝦夷の心の中に生きつづける・・・。作者の筆は、人は、こんな風に、自己を超えたもののために生きることのできる、崇高なものなのだと力強く訴えてくる。 現代の私たちは、こうしたロマンに満ちた人生観を久しく忘れてきた。だからこそ、胸を揺さぶられるのだと思う。
東北の歴史については伊達政宗、戊辰戦争以外あまり知らなかった。
東北には何度も行ったことがある。知り合いも何人も住んでいる。 なのに今まで気づいていないこと、知ろうとしなかったことが たくさんあったのが、この本を読んで初めて解った。
ぜひこの本を持って東北を旅行したいと思う。
高橋さんの言葉もわかりやすい。東北に関係ある人、興味がある人はもちろん、 高橋さんの小説のファンにもおすすめ。
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