デビュー作は、ロギンズのソロプロジェクトが発展した形のため、ソングライティングはほぼ均等ながら、全体のコンビネーションという意味では少し不満な点がありましたが、今作では見事なバランスが保たれています。ヒット作3での2人のハーモニーはすごいの一言。これこそロギンズ&メッシーナの出発点と断言できる出来です。その他では、その後ステージでのハイライト曲となる11。2人の共作となるこの作品は、演奏面ではジム・メッシーナがイニシアティブを取っていますが、逆にボーカル面では常にケニー・ロギンズがメインになるように作られています。その後は様々な実験的な試みをアルバムの中でもステージでも展開してゆく彼らですが、このアルバムはその出発点であるとともに、両者のバランスをお互いに配慮しあった(遠慮しあったわけでは決してなく、非常に高いレベルでまとまった)非常に完成度の高いアルバムかと思います。
セカンドアルバムリリース後のツアーを収録したライブアルバム。ソロの弾き語りから始まり、全員集合の6以降はノリノリのロックンロール大会。特に10分を越える9、レコードの一面を使った20分を越えるディスク2枚目のトップ「ヴァヒヴァラ」は、このグループのもつ音楽性、即興性を見事に物語る出来で、この2曲だけでも十分に聞く価値があります。これ以降のアルバムは、(発表はこのアルバム前ですが、制作自体はこのアルバムの後に行われた「フルセイル」も含めて)あまりにも幅広い音楽を試行したために、逆に散漫になってしまいましたが、そういう意味で彼らの最高のパフォーマンスだと思います。当時のジャムバンドの母体になるものは、ロックであったりブルースであったりするのがほとんどなんですが、レゲエやカリプソといった要素を取り入れ、ジャムバンドの可能性を広げたという意味ではもう少し評価されるべきグループではないかと思います。
Leap Of Faithで志向したアコーステック路線でのライブアルバム。実は映像の方は、この少し前にグランドキャニオンでのライブが出ていて、ファンには高い出費になった。 CDと映像では若干曲目が違っていて、CDではハイライトの一つになっているAngry Eyesは映像側では未収録です。 彼らしい落ち着きとやさしさを感じるライブで、古くからのファンであるなら必ず押さえておきたいアイテムです。 マイケル・マクドナルドとのコラボレーションはイマイチですが、ソニー・ランドレスのスライドギター等聞き所は満載。このところ目立った活動はしていませんが、ぜひ復活して欲しいアーティストの一人です。
今年の夏から秋にかけて行われた再結成ツアーです。ジムの容姿がすっかり変わってしまい、誰?と思いましたが、ケニーは若々しい。しかし二人の声も演奏も30年数前と変わらず、完成度の高いパフォーマンスを聞かせてくれます。突き抜けるような高音が素晴らしいジムのギターには心底感動しました。ケニーのギターテクニックの素晴らしさも初めて知りました。熱心なファンに囲まれた雰囲気も暖かいです。ブラスとマンドリン、ヴァイオリンを加えた構成と独特のゆったりしたテンポは、他のロックグループには真似のできないものです。特典映像ではテレキャスターを弾くスマートなジムが見られて、もう一度感動できます。この手の「かつての栄光をもう一度」コンサートは好みではないのですが、今度ばかりは生を観たくなりました。日本発売も決まり、再評価を期待したいです。
爽快なロックアルバムです。
ジャーニーのスティーブペリーとの共演が聴けるロックンロールナンバーの1や、
マイケルマクドナルドとの共作の3。シリアスな曲調の6.
悲しいバラードの5や、愛溢れるバラードの9。
曲調もバラエティに富んでいて、飽きさせないアルバムです。
彼のアルバムでは最高の出来だと思います。
吹っ切れて、爽快な感じで彼のボーカルがストレートに伝わるロックアルバムです。
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