プログレを知るためにまず押さえておくべきもの、基本となるべきものというコンセプトからして、1999年出版の「ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック」をさらに補強したもののように思いました。(両者とも監修は大鷹俊一氏)。
主要バンドからジェネシスがオミットされて、代わりにカンが入れられているのには疑問を感じますが(カンは好きなバンドですけど、どちらかというとニューウェイヴの文脈で取りあげるべきバンドだと思うので)、プログレを知りたいという人が参考するにあたり、とても頼もしい書であると思います。
一つ注意点なのは、マグマの「デ・フトゥーラ」の作曲者をB・パガノッティとしてありますが、本当はヤニック・トップです。
あと気になるのは、「ヤング・パーソンズ〜」から一貫して変わらない日本のプログレ蔑視指向。シンフォ系(おそらくノヴェラとかを指してるかと)をプログレとして認めたくないのでしょうが、少なくともそれらバンドの質自体は高いのだからそこまで毛嫌いせんでも・・・それに(シンフォじゃないが)美狂乱はさすがに入れとくべきでしょう。なぜそこで裸のラリーズなのか・・・
とまあ、後半感情的になりましたが、良書であることは間違いありません。「プログレってどんなの?」と思った方は買って損はないです。
ブーレーズ先生がヴェーベルンに深い愛情を若いころから注いでいらっしゃったことはよく知られています。まさにヴェーベルンに対する愛の結晶とでも言うべき全集です。 この全集を耳にしたときの感動は言葉に言い尽くせないものがありました。特に交響曲の透明感や管弦楽のための6つの小品の細部にまで目の行き届いた演奏はヴェーベルンの理想とした響きではないでしょうか。二十世紀の遺産のひとつといっても過言ではないです。
バリリ四重奏団は、ウィーンフィルのコンサートマスターであった、ワルター・バリリを中心として第二次世界大戦後に結成された楽団で、ウィーンフィルのメンバーから編成されていた。バリリ自身は元々、ソリストを目指したこともあって、その高い技術、気品ある格調高い表現が光る。バリリ四重奏団の演奏は、旧き良きのウィーン情緒、馥郁たる香りといった懐古的形容がしばしばなされるようだが、それは確かに納得のいくことである。しかし、それだけではない。奏者全員が互いに気心知れ、敬愛し、共に音楽を奏でる喜びを共有せんとする高い音楽的理想を具現化しているのである。技術や解釈のパフォーマンスではない、音楽に対する愛情が通った演奏であり、それが彼らの演奏を普遍的なものとしている。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集は、彼らの残した最大の遺産である。この偉大な楽曲を彼らはどれも素晴らしい演奏で残してくれた。私が印象に残ったものとして、初期の作品群と後期の作品群、特に第16番であろうか。第16番は、不可思議な言辞が書かれた最後の四重奏曲としてよく知られているが、他の楽曲に比べるとあまり目立たない。バリリ四重奏団にかかると、それが素晴らしい輝きを持って響いてくる。第三楽章などはとても深く、ベートーヴェンが自らの人生を振り返るかのような懐古的な情緒が感じ取れる。初期の作品も決して手を抜くことなく、魅力的に表現している。また、「大フーガ」も実に力強く、堂々とした演奏である。あれもこれも言いたいことばかりだが、ぜひ自分の耳で聴いていただきたい。
パフォーマンスやスター気取りの一過性の演奏家が増える中、バリリ四重奏団の演奏はますます静かな輝きを放っている。文明は進化したが、果たして人間や人間の文化は発展したであろうか。そんなことを考えさせてくれる彼らの偉大な遺産である。
本書に特別なことは書かれていない。一言で本書を要約するならば「科学的マネジメントを実践すべし」ということ。
勿論、企業経営戦略8つの鍵等はスマートに纏めてあり非常に読みやすい。 しかし、全てとは言わないまでもかなりの部分はどの会社でも口では言っているのではないか。 だからこそ本書では科学的マネジメントをきちんと理解したうえでコミットすることの大切さが分かる。
組織のどの階層にいる人についても参考になるが特にトップマネジメントに読んでほしい1冊。
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