単なる素人のお菓子作り好きな私にとって少し贅沢かな、とも思ったこの本でした。でも憧れのオーボンビュータン河田勝彦さんの技術がぎっしりと詰まっていて、写真も飾らないシンプルで美しいもので、眺めているだけでもイメージが膨らむ素敵な本です。間にある、河田さんのフランス時代のエピソードやお菓子に対する思いは読み物としても大変に興味深かったです。 中身は生菓子、焼き菓子からショコラ、アイスクリームにまでわたり、技術に裏打ちされた基本的なレシピで、これ一冊あればお菓子作りのレベルアップは間違いない筈です。同じ材料で同じように作っているはずなのに何故かプロの味と違うと今まで思っていたこと、例えば"卵白は3日~1週間常温においたものを使う"という注意書きから口当たりが違って来ることがあるのかと納得しました。プロの味を真似る、というのではなくフランスのおばあさんが作ったような暖かい甘い幸せの香りのする家庭菓子を作りたい私にとっても、基本に忠実であることが一番大切という部分が、この本のテーマと通じるところだと思います。 でも本当のお菓子作り初心者の方には、この本は正直、少し難しいかなとも思いますけど... 好みの違いもあるとは思いますが、お菓子作りが好きで、それも、私のように伝統的な甘く、しっかりとしたフランス菓子が大好きな方にとっては、きっと一生大切にして行く本だと思いますよ!
おしゃれで、本格的な味のチョコレートを手作りできたらいいな、と思っていたので購入しました。ロッシェのようなスタンダードなものから、日本酒を使った新感覚のものまで、チョコレートのバリエーションが豊富。オーナメントの作り方も写真入りでよくわかります。型が30個もついているので、いつまでも使えそう。プロっぽいチョコレートを作りたい人向けです。
写真やレイアウトが可愛らしくてお菓子作りしたい気持ちを盛り上げてくれます。 お菓子のそれぞれのパーツ自体は目新しいものはないので、お菓子作りに慣れている人には問題ないと思います。 私は、パティシエのもとでお菓子を作っていたりしていたので、本をみれば特に問題なくお菓子を作ることができましたが、 本には大事なポイントや、工程の一部が省略されていたりするので、初心者の方がこの本ではじめてお菓子を作るのには向いていないと思います。 味は、まずまずといったところでしょうか。 本当に申し訳ないのですが、著者の京都のお店も何度か行きましたが、特別に美味しいとは思わなかったので、 この本で数種類つくりましたが、特別に美味しいと思えるレシピではありませんでした。 個々のパーツで美味しいと気に入ったパーツがあったので、そのパーツのレシピはちょこちょこ使わせてもらっています。
前作が「作る人の目線」を重視した丁寧なレシピ本だったので、期待して次の本を待っていました。
どこにも掲載レシピが見当たらなかったので、こちらに載せます。
●1a ガトーショコラ・レジュール (常温ではふわっと軽い口当たり、冷やすと濃厚)
●1b 同上 (パウンド型で焼く場合)
●1c 同上 (オーブンで直に焼く場合)
●2a ガトーショコラ
●2b ガトーショコラ・イヴォワール (ホワイトチョコで作るガトーショコラ)
●3a ガトーショコラ・クラッシック (中は焼ききらず半生)
●3b 同上 (オーブンで直に焼く場合)
●3c 同上 (湯せん焼きにした場合)
○ソース&デコレーション (アングレーズソース、ダークチェリーソース、デコ用飾り 3種)
○オーブンを使わないチョコレート菓子 (ムース・オ・ショコラ 2種)
●4 ダブルチョコレート・ブラウニー
●5 バナナチョコレート・ブラウニー
●6 トリプルチョコシフォン
●7 マーブルケーキ
●8 プラリネ・モカロール
●9 トランシュ・ショコラ (くるみとチョコクリームをはさんだスポンジケーキ)
●10 チョコカステラ
○オーブンを使わないチョコレート菓子 (チョコババロワ 2種)
●11 ココアのマシュマロ
●12 ココアカップケーキ
●13 チョコレートワッフル
●14 チョコマドレーヌ
●15 ココアスコーン
●16 ピーナツバターチョコチップ (クッキー)
●17 黒うさぎサブレ
●18 ポ・ド・クレーム・ショコラ (チョコレートのクレームブリュレ)
●19 パヴェ (生チョコレート 2種)
●20 ボンボン・ショコラ (2種)
○オーブンを使わないチョコレート菓子 (ドライフルーツのチョコがけ、ガナッシュボール)
■基礎テクニック
■基本の材料
■基本の道具
○おまけのレシピ (チョコレートスプレッド)
レシピ1と3は、それぞれ『同じ生地で、違う焼き方』が紹介されています。
「ガトーショコラのレシピなんて1つでいい。違ったレシピを一つでも多く」という方にはあわないと思いますが、「焼き方の違いでこんなに変わるのか!」等と新たな発見に喜びを感じるお菓子作り好きな方には、興味とやる気がわいてくる構成。
レシピで使用されている型と違うサイズの型で焼く場合の、焼き時間や分量の変更が書き添えられているものもあり、とても親切です。
レシピ4と5は同じ「ブラウニー」ですが、生地が違うので、別物です。
(4の生地にバナナを入れただけ…ではありません)
チョコレシピ豊富な本なので、バレンタインに手作りチョコを…という方にも良いと思います。
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