TVでの同名コーナーを見る度、人名等を間違える・ 終始論理が抽象的で不明瞭とモヤモヤさせられる為 正直全く期待はしていませんでした。
ですが本にすると実にきちんとまとめられているのにびっくり。 まあ元が評価低かったので、補正して★3つ。
黒鉄さん、TV苦手なのだろうか・・・あのコーナーはマイナスの 宣伝効果になってるとさえ思いました。勿体ない。
とにかく、すごい。漫画なので、絵も笑いも多いが、とにかく人間くさい新選組の面々と、その他に絡む人々。かっこよすぎる土方、沖田、人の良すぎる近藤でもなく、マイナスもいっぱい持った魅力溢れる人間達が登場します。
笑って笑って進んでいくうちに、彼らの最後を知っているのに江戸末期の流れのようにページをめくる手が止まらず、最後の方では本当に胸がいっぱいになってきます。彼らが天に去った後は、せめてこんな穏やかでいてくれれば、と本当に願ってしまいます。
多分、黒鉄氏の優しさがこの作品を包んでいるのだと思います。 ぜひ坂本龍馬と併せて読んでもらいたいです。
昔のシリーズとは、全く別もの。それを前提に観るべし。ま、七曲署の未来を描くことは、何も不自然なことではないし。どうせなら、舘ボスもいいけど、神田ボスでやってみたらどうですかね?
本書は「コミック乱ツインズ戦国武将列伝」(リイド社)に掲載された作品に大幅加筆し、 かつ描き下ろし作品を加え編集したものだそうです。 私は本書で初めて読みましたが、これは面白い! さらに奥深い… 『幕末暗殺』、『坂本龍馬』、『新撰組』以来、黒鉄ヒロシ氏氏の歴史モノを久しぶりに堪能いたしました。
「たかが漫画、されどマンガ」ですね。 司馬遼太郎氏の小説でいえば、「話はそれるが…」から始まるサイドストーリー的な珠玉の短編集です。 この面白さの所以は参考文献に裏打ちされた考察です。 雑誌『歴史街道』12冊を除いても30を超えています。 またひとつひとつのコマに味わいがあること、 さらに独創的な「変容」でストーリーが展開していく表現手法もたまりません。
国宝刀『へし切長谷部』の話題から始まり、安土城の謎に迫る『信長と蛇石』(これは4話構成)。 小栗栖で落命した明智光秀の最期を描いた『光秀の首』。 近年、歴女に人気の長宗我部元親の無念を茶化した三部作『怒れる元親』、『さらに怒れる元親』、『さらにさらに怒れる元親』。 『へうげもの』(山田芳裕著)で全国区入りした『上田宗箇』に知らぬ人はいない『山中鹿介』。 『左近の正体』は、石田三成の臣・島左近、『傾く慶次郎』は前田慶次郎。 隻眼のふたりを描く『独眼竜政宗』に『山本勘介』(2話構成)。 最終は『家康 or NO』二題で〆ています。 都合、18編には、ウィット、ブラックジョーク、史実を究明する薀蓄が盛り沢山!
さらにプロローグ&エピローグまで用意された極上のエンターテインメントです。 未読の方は勿論、再読の方にも十分に楽しんでもらえるように配慮されたエディション版です。
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