本商品「GDGD妖精S2」DVDもしくはBDを購入された方々には、本レビューの
タイトルの示す処が容易に、瞬時にご理解いただけると信ずる、また、いまだ未見、未購入の諸氏にもやがて理解される時が来ることを信じて、本文を終わりにしたい。
ネプテューヌシリーズファンなので限定版を予約して買いました。ストーリーはRe;birth1から続いていますが前作をプレイしてなくても楽しめます、予約特典CDも限定版のCDもよかったです、限定版を買うことをおすすめします。
第一話は「見知らぬ男」
カトリーヌ・ドヌーブ演じる都会の孤独な中年キャリアウーマンの元に浮浪者が現れる。奇妙な同居生活をするうち、彼は彼女にとっての心のゆとりとなっていく。
二人が恋愛関係に発展しないのが、安全に見ていられる。もっとも、潮時をわきまえたのか、浮浪者が彼女の前から去ってしまったのもあるが。路上画家である彼は、彼女を女神に据えた絵を残したが、雨でその絵は跡形もなく消え去るのだった。
路上の絵が消え去り、再び現れるエンディングは単に映像を逆回ししているだけだが、華やかな色彩も相まって絶大な効果を挙げている。
第二話は「ジョセフィーヌとジプシー楽団」
ミュウミュウ演じる音楽プロデューサーが、実は何の権限もないのに、ジプシーミュージシャン達に追いかけられるが、仲間からつまはじきにされている奇妙な男に助けられる。ようやく逃げ出すことに成功した彼女は船の中で彼からの写真を手渡される。写真には一緒に撮ったジプシー達の写真と「また、来てね」という彼のメッセージが添えられていた。
第三話は「赤頭巾」
正当派のおとぎ話。「赤頭巾」を再構築して過去とも未来とも付かない幻想譚が展開される。
森に住む怪物王子によって赤頭巾は絶滅に瀕していた。彼の生体実験によって足をずたずたにされた赤頭巾は彼を殺して逃げ出すことに成功し、今は年老いた老婆になっていた。彼女はもう一度若い頃のように舞うことを夢見ていた。
そんな時、突然森の中に若い赤頭巾(エマニュエル・ベアール)が現れる。森の動物達の注目の的になる赤頭巾。そんな彼女に目を付けていたのは老婆と狼だった。
彼女の足を奪い、もう一度舞おうとする老婆は狼に食い殺される。老婆の家にやってきた赤頭巾はベッドに寝ている狼を受け入れる。
しかし、紳士的な態度だった赤頭巾は文字通り牙を向き、本性を表わして(この場面だけCGの狼)、赤頭巾を食い殺した事が暗示される。
こうして赤頭巾の存在はこの世から消滅してしまったのだった。
1、2話目はフェ
アリー・テイルという割には極めて現実的に起こりうる物語である。
科学文明とコンクリートに囲まれた現代では日常生活に起きるささやかな変化、心のふれあいでさえ、おとぎ話と捉えるしかないということか。
3話目は、180度転換したような、フェ
アリーテイルの名にふさわしい非現実的な物語である。
ジャン・ピエール・ジュネを思わせるキッチュでポップな映像と、舞台
美術のような衣装と小道具で、短いながらも全くの異世界に見る側を連れて行ってくれる。
エマニュエル・ベアールの年よりも若く見える赤頭巾っぷりも魅力の一つだ。
なお、3話目のみ、歌の部分は字幕である。
フランスを代表する3人の女優を一本に集約した点において見ごたえのある一本だといえる。