この本はまだ入手しておらず読んでいない。収録された作家のものは他の単行本で読めるものが多く、もっと埋もれた作家の短編を多く収録してほしかった。
谷川一彦の星は見ている、については長編であり、その一部だけ収録しているとしたら残念なことである。
原爆を扱った短編作品もあるのだから、そちらを入れるべきではなかったかと思う。
女性作家も原爆関連作品を沢山書いており名作もあるのに一人も入っていないもの残念なことである。
辰巳の作品は他の単行本でも読むことができる。劇画系の作品であれば、影丸譲也の影と言う作品を入れてほしかった。これは他ではなかなか読めないからである。朝鮮人被爆者を扱った原爆漫画もあると思うが、入っていないような気がする。花村えいこ、池田りよこ、山松ゆうきち、三島芳治など原爆漫画を書いた作家はいろいろあります。読んだことがあるか、内容が分かっている作品が多い。
一応充実した内容と言えないことはないが、埋もれた作家、埋もれた作品をよく発掘したようには思えない。
すでに単行本になったり、大きな話題になったことがあるものばかりではなかろうか。
ちょっと残念だなあ。
図書館で見ることができましたが、収録作品、星はみている、について未単行本化となっておりましたが、同一
タイトルで単行本化されています。国会図書館にもあります。兎月書房から2巻で出ています。
古書店くだん書房から7万円で売られていました。なかなか売れなかったようですが、いつか売れてしまいました。商品を紹介した内容はまだネットで見られるかもしれません。兎月書房は水木しげるの作品も出した貸本系の出版社で倒産したようです。
解説の中に気になる言葉があった。戦争の犠牲者を引き合いに出し、その中に、皆さんのような子どもがたくさん含まれていると書いてあるのであります。漫画が今では子どもだけを対象にしたものではないことは誰でも分かっているのに、皆さんすなわち読者は子どもなんです、というのはおかしなものです。プレーボーイという週刊誌に掲載の作品もあり、それは最初から大人を対象にしていたものなのです。
平均寿命が80歳に近いこの時代、子どもだけを対象というのは変です。子どもにも理解ができる内容ですとすべきと思います。大活字が多いので高齢者にも読みやすいと付け加えた方がよかったと思いました。