癌を抱えながらリングに立ち続ける今作の主人公、サムソン高木のインディープロレス団体、
あかつきプロレスの紆余曲折物語です。
登場人物の名前が相変わらず、
ドラゴンボール並に適当なのが良いですね。
格闘家の名前をもじったキャラなら昔の作品にもおりましたが、今回はここに書けないような名前の人物も
チラホラ。『シル・◯ンユウ』とかいます(笑)。
先生、やりすぎです(苦笑)。
登場キャラの人間臭さやリアルな心理描写は相変わらずですが、GOKUSAIの様に、今回も女性の主要キャラ
が登場しているのが嬉しかったです(しかもけっこう美人)。
キー坊のような、明るい前向きバカの高木ですが、彼は別に灘神影流を会得したような超人ではなく、
あくまでも普通のプロレスラーです。一応色んな格闘技は習得していますが、人間レベルで話が進んで
いくようですので、TOUGHの様なハイパーバトル系の作品とはまた1味違うみたいです。
どちらかと言えば人間ドラマに重きをおいた作品と言えるでしょう。
サムソン高木の過去も気になりますし、これからどうなっていくのか楽しみです。
謎のウイルスによって全人類の殆どが死滅した中、自身も感染しつつも
パリで逃避を続ける鬼龍と、そこで出会った少女との交流を描いた短編です。
ウイルスに感染すると100%死亡してしまうのですが、ごく稀にNHMという
ツルッパゲのゴリラに変貌をとげ、生存者に襲いかかってきます。
(見た目はBIOHAZARDのハンターに似ています。ちなみにNHMは“ No Hair Monkey” の略)
バイオハザード [DVD]と
28日後... 特別編 [DVD]を
足した様な世界観でしょうか。
そして少女は何故か、ウイルスに感染しない……という王道な展開です(笑)。
他にも宮沢静虎が主役のOTON、そして贋作を見抜く鑑定士の物語、
ある出来事がきっかけで、人の心の声が聞こえる様になってしまった、真面目社員の
苦悩など、短編オムニバス集になっております。
Devil's Devilは続きそうな感じもしますが、一応短編集の一端の様な扱いで、次巻の予定は
まだ無さそうですね。
退廃的な世界と鬼龍がマッチしていて面白かったので続編をぜひ見てみたいです。