手塚治虫作品には漫画史に燦然と輝く魅力的なキャラクターが多く登場しますが、
そんな彼らが一堂に会して学園生活を送っているという、超強引ながらまさしく夢のような設定のアンソロジーです。
わかりやすい
タイトルにキャッチーな作家陣で、入門者向けのあっさりトリビュートなのかと思いきや
実に幅広い作品からキャラクターたちが参戦していて、期待以上の充実っぷりでした。
『アドルフに告ぐ』『奇子』『やけっぱちのマリア』『MW』『ブッキラによろしく!』『プライム・ローズ』等々
よくそこから持ってきたな!?と、手塚ファンならニヤニヤ必至のラインナップです。
絆創膏がヒョウタンツギ柄だったり、主人公の携帯ストラップがユニコだったり、とにかく芸の細かさがすばらしい!
原作絵での登場人物紹介がしっかり入っているのも嬉しいですね。
お話はどれもLaLaらしい乙女な雰囲気ですが、ギャグとシリアス、恋愛要素のバランスが良く、そしてなによりも絵が美麗です。
オリジナルキャラクターもみんな可愛らしいですし、
手塚作品もそれぞれの作家さんの作品も、両方読みたくなる、シナジー効果抜群の企画だと思います。
この
タイトルにちょっとでも惹かれる方なら、きっと読んで損はありません。
カイトの発情期の話が一番よかったです。いつもにましてカイトが綺麗でした☆☆
黒トナカイ登場の話では、いつもくるみちゃんに従順なカイトの珍しい言動が見られます!
3巻ではくるみちゃんがカイトに対しての恋心を自覚してきた感じです。カイトの気持ちは、あくまでもトナカイがサンタに対する服従のものからだと思っているお鈍さんなので心配でしたが、これで次巻はもっと進展が期待できるかも…?
ペンギン革命の番外編、
奈良崎さんのお話も収録。
奈良崎さん好きには嬉しいですね。
ゆかちゃんと
奈良崎さんが常人にはできない移動してるところがおもしろかった(笑)
奈良崎さんの家庭の事情もちょっと出てきたりして、それに対するゆかちゃんのちょっとズレた反応、そんなゆかちゃんにときめく
奈良崎さん、という流れがよかったです。