設立以来赤字を垂れ流してきた
エルピーダメモリは
坂本社長の下で上位DRAMメーカーを脅かす存在にまで成長した。
この本は坂本社長へのインタビューに基づいて記述されている。
坂本社長の言葉は一つ一つに重みがあり、論理性・一貫性が見られ、
大変参考になる。
また、途中に半導体の解説の章を入れてあるので、半導体初心者には良いと思う。
ただし、坂本社長のインタビューは非常に面白いものの、
インタビューに対する著者の分析の中途半端さが気になる。
また、細かい間違いが多い(人の名前など)。
インタビューだけであれば☆5でもいいが、
分析やその他の著述の部分の詰めが甘いので☆4としました。
京セラの話は面白かった。彼らが自分たちのビジネスの仕組みを理解し、その要諦を押さえているからこそ、規模が小さくとも利益が出せているということがよく分かりました。
残念ながら京セラの話以外は全体に考察が浅く、あまり参考になりませんでした。
成功例として取り上げた
エルピーダが倒産しているだけに、ちょっと高い評価はできないですね。
京セラの話は★5つ、その他は★3つ。全体としては★4つ弱といった印象ですが、
エルピーダが倒産したので★3つにしました。