私は空想科学読本の愛読者であり、同時に
英語の学習も好きなので
この本を購入した。一見するとお馬鹿な本に見えるが、意外にレベルが
高く、学ぶことは多い。著者は米国の大学の日本語学部と英米語学部を
優秀な成績で卒業した米国人の若者である。
本書は、特撮番組やアニメなどに関する表現を
英語で表現したらどうなるのか、という趣旨の本である。例えば、「
キューティーハニーが変身するたびに、彼女の服は破れ、瞬間的に全裸になります」は「Whenever Cutie Honey
transforms, her clothes rip apart, leaving her buck naked for a split second.」「矢吹丈は試合には敗れましたが、望みどおり燃え尽きて、真白な灰になりました」は「Although Joe Yabuki lost the match, he had fulfilled his wish, spent and burnt out to pale white ashes」
「大リーグ養成ギプス」は「Major League Pitch Priming Cast」「人類補完計画」はProspectus for Human Unity」などのように、特撮やアニメでお馴染みの表現が
英語に翻訳され、そこに「どうしてそう訳したのか」という詳しい解説がついている。
本書を
英語のあまり得意でない人が読んでも何の勉強にもならないと思うが、ある程度
英語ができる人なら、「こんな訳ができるのか」と面白く読めるだろう。
株式市場が個人投資家から敬遠されている昨今だが、本書を読むと、現在の世界的株式低迷時こそ優良株の買い時だと納得出来る。株式投資の王道とそのイロハがが分かりやすく説かれている。要点は下記の3点であろう。
1.20年、30年のタームで構えろ。買うタイミングを冷静に待て。他の投資家が先を争って株式を売り払っている時が買い時だ。市場が熱くなり出したら、売却してしばらく現金化して休め。必ず暴落する。
'2.「永続的な競争優位」を持つ銘柄を買い込め。安定した産業の中で長期にわたり競争優位を保持している企業だ。コカ・コーラやチューインガムのリグレーのように10年後、15年後を予想できそうな企業を探せ。インターネットのような技術革新が登場したとしても、コーラを飲む習慣やガムをかむ習慣が変わるとは思えない。
'3.市場でいかに持て囃されていようが、「価格競争型」製品を製造している企業や、絶えず改良や再設計を施さなければ、競争力を維持できない企業は避けよ。
これから株式投資する人は勿論、既存の株式投資家にも原理原則を再確認するために一読をおすすめしたい。