ピストルズの映像になったものは海賊版を含めてほとんどみているけど、ドキュメンタリーとして秀逸だと思います。「GREAT ROCK'N ROLL SWINDLE」の時と違い、ジュリアン・テンプルがメンバーの協力を得て、ピストルズの真の姿を伝えようとする気持ちがキチンとカタチになっていますね。さすがです。印象的なのは、スタジオでの歌録りシーン(貴重です)、ライヴハウスの狭く暗いステージでの演奏シーン(臨場感があふれていてゾクゾクします、メチャメチャ格好いい、他の映像には見られないプロ仕様のカメラワーク)、泣いているらしいロットン(大親友シドの破滅は相当にこたえているらしい)などです。未だ巷に流布されている、演奏できないスキャンダルだけで有名になったバンド、というピストルズ像がくつがえされつつあるのがとても嬉しい。少なくともジョン・ライドンにはそれなりの考えがあったと見ていて感じられると思います。
タヒチでだらだらしているゴーガンの厚顔無恥な姿を垣間見れて楽しいし、嬉しい。嬉しいなったら嬉しいな、楽しいなったら楽しいなって感じ。なぜ、ゴーガンがこんな
フランス領とはいえ、はるか
タヒチくんだりまで逃げてきたのかの理由がよくわかる。「行間を読め!」とはよく言われが、ことこの作品に関しては、「絵間を読めい!」。挿絵の合間についでに書かれた文章がなんともいえないし、なんともよくわからない。
後日談、2008年に出た日本初訳の
ペルー人作家リョサの「楽園への道」を読む。なんとなくゴーガンの気持ちがわからないでもない。