『ぼくの田舎』は、2013年に発表された友部正人のソロとしては21枚目のオリジナル・アルバムだ。オリジナル・アルバムとしては2010年の前作『クレーン』以来3年ぶりとなる。公式サイトで友部正人は「なかなかアルバムを録音しなかった」理由として、許可なくライブを録音する人や、無断でYouTubeに音源をアップする人がいることを挙げている。
Amazon.co.jpには曲目が載っていないので、ここに載せておく。
1. ぼくの田舎 / 2. 歌は歌えば詩になって行く / 3. SKY / 4. 日本に地震があったのに / 5. タブ
ロイド・ウォーター・ブルース / 6. ランブリン・ジャック / 7. 昨日までの明日 / 8. 日暮れの子供たちの手を引いて / 9. マリーナとウーライ / 10. お話 / 11. 弟の墓
レコーディングには元ボ・ガンボスのDr.kyOn、ヴァイオリニストの向島ゆり子、東京ローカル・ホンク(田中邦雄、木下弦二、新井健太、井上文貴)が参加している。東京ローカル・ホンクが参加しているのは「歌は歌えば詩になって行く」「ランブリン・ジャック」「昨日までの明日」「弟の墓」の4曲。
友部正人は
ニューヨークと
横浜を行ったり来たりする生活をしている。東日本大震災が起こった2011年3月11日、友部正人は
ニューヨークにいた。そして「日本で地震があったのに」という曲ができた。自らの不在を「100%」という言葉でえぐり出し「だけどぼくは抜け穴を見つけるよ」と宣言する。「ヘリコプターがぼくに水を撒く ぼくの夢の中は水浸し ヘリコプターがぼくに水を撒く ぼくは使用済み核燃料を持って立っている」という歌詞はあまりに直接的でショッキングだ。
それから一年が経ち「ぼくの田舎」という曲ができた。「日本の去年は大変だった 地震のことは知ってるだろう ショックでそれまでのことなんてなくなったって そして一年がたちました」。ゴキブリに語りかけるユーモラスなこの曲で、友部正人はあらためて自分のふるさとが日本であることを確認している。
唯一のポエトリー・リーディングである「マリーナとウーライ」では、2010年にマリーナ・アブラモヴィッチが
ニューヨーク近代
美術館で、椅子に座り観客と沈黙を共有するパフォーマンスをしたときのことが語られている。マリーナにはウーライという公私にわたるパートナーがいたが、1989年にそれを解消した。その彼が観客としてこのパフォーマンスを訪れたのだ。ふたりは見つめ合い、机の両側から手を伸ばした。
このアルバムのレコ発ライブで「先日63歳になりました、でもまだまだ上がいます」と歌ったのが「ランブリン・ジャック」だ。今年82歳になるフォーク・シンガー、ランブリン・ジャック・エリオットのことを歌った歌だ。「ジャックの暴れ馬みたいな歌い方が好きだ」「ギターは相変わらずマーチンで 乾いた薪のような音がする」と愛をこめて歌う。
これまでの友部正人のアルバムと比べて特にすぐれているわけではない、けれど今の友部正人がつまっているアルバムだ。彼のファンであるなら、同じ時代を生きる今聴くべき一枚だろう。
僕のレコード棚の中に何枚吉野さんのレコードあるんだろう・・・・僕の学生の頃吉野さんの音いっぱい聞いてたんだよね・・細野さんも僕も白髪増えてしまったけど同年代の人は吉野さんの音で育った人は買うよね。
アッコちゃんとターボーも良いし細野さんの声も相変わらず・・元春さんも老けたけど変わんない・・年輪を感じさせるSOMEDAY 感動しました。 絶対買いなさい!!