筋を追い切れないし、登場人物の過去がわからないから、第1、2章を観ていなければ本作を楽しむのは無理。
第3章に関してコメントすると、白昼の場面でもVFXに違和感はなかったし、音楽が前面に出てきているのが良い。T.レックスの20世紀少年やケンヂの歌とか。音楽祭でのケンヂと仲間たち、そしてカンナとの再会もジンとくる。あのエンドロールで終わりとして何も付け足さなくても良かったのでは?
DVDにはエンドロールの後に続きがある、というのは映画館で観た人に失礼じゃないのかな? それにこの付け足された部分、教訓としては重要だ。しかし、ヴァーチャルな時空での話なのか、よくわからない。
全3章を通して観た感想は、これは気宇壮大な子供の遊び(心の傷が肥大化することを含めて)だということ。でも俳優もVFX等のスタッフもそれを未来の悪夢として映像化するのに頑張っている。大阪万博のときにケンヂ達と同じ小学生だった者はそう感じるのではないだろうか。
20世紀から21世紀に引き継がれたもの。それは人の心を揺さぶる大衆音楽、特にロック。そのメッセージは伝わった。
テレビを見て無性に欲しく成ったので買っちゃいました。原作も知りませんが自分は本来なら日本映画は見る気が起こらないし購入するまでなんてwこの作品が初めてですわw あの少年達はすごく上手に演じてくれたのであの時代を生きたオッサン(自分)はかなり心うたれたのでした。 総ての関係者に感謝しつつ、購入させてもらいました。
人物紹介・造形に時間をとられた第1章と比較すると、そのような制約がない分、物語として動きが出てきて楽しめた。走るカンナの姿が本作の躍動感を象徴している。平愛梨は適役で、本作の魅力のかなりの部分を支えている。それと万博。大阪万博のとき小6で3回会場に行った者にはあの頃の記憶が映画の主人公達のように蘇るし、それが21世紀にコピーされれば確かに悪夢だ。その21世紀の万博の違和感は私も共有できた。
ただし、本作も物語が壮大で、登場人物も多く、第1章を見直したり、Wikipediaの力を借りつつ観終えることができた。映画が始まると後は観続けるしかない映画館では細かな所は追えないままだっただろう。そういう意味でDVD向きの作品だ。
原作未読かつ第1章未見の人は物語の大枠・スケールの大きさ・アクションは楽しめても本作のすみずみまでは理解不可能と思う。もっとも、3部作の第2章とはそういうものかもしれないが。
3部作を揃えたセットが発売されたので、これから第1章から買い揃えようという人はそちらもチェックして下さい。
浦沢作品は『パイナップル・アーミー』や『マスターキートン』など、読み切りタイプが好きだ。職人的に物語りを進行処理していく腕前にも惚れぼれするし、一話完結の安定感はお腹にもたれず毎日でもたべられる。ところで、こういうジャンルはなんていうんだろうか。冒険活劇? オプが主人公だから、一種の探偵物? むずかしい。 大雑把にいって、ロマンという感じがする。ロマンといって何を意味するかというと、キャラの特徴がつかみやすいという感じだろうか。登場人物が物語りに要請される通りに動く感じだ。そんな物語をロマン的物語といいたい。 『マスターキートン 第三巻』で、たとえば「小さな巨人」。これはキートンという主人公と、ピトックというニセ主人公の話だ。(起)主人公とニセ主人公はローザという女性を巡って競合関係にある。(承)敵対者である「首吊り判事」が紹介される。(転)主人公とニセ主人公が敵対者を相手に共闘するも、女性の救出は主人公の力による。(結)主人公の正体が明らかになり、その主人公性が証明される。 プロップ『昔話の形態学』を持ち出さずとも、明快な物語である。登場人物の特徴は物語の構成要素として、単一的な特徴で捉えることができる。主人公が抱く欲望(女性を救出したい)は明確に描かれ、登場人物の物語的な線は少なく、シンプルだ。 現実に存在する賞金稼ぎという題材、あるいは尾行術や銃やテロ鎮圧法の知識などにより、この作品をリアルだという人がいるかもしれない。だが、まったくリアルでない。この作品にとってその種の知識は物語骨格の肉付け以上のものではない。最終コマで紹介されるの悪魔の詩の作者に賭けられた賞金のエピソードにいたっては、物語内容にまったく関わりがない。同様の点で、島耕作シリーズも美味しんぼも、ギャラリーフェイクもリアルでない(どれも面白い。だから非難してるわけじゃない)。また、ここでありうべき誤解を避けるなら「考古学者で元SASの猛者でオプをやっている心優しい男なんて、現実にいない」という批判は些末であり、ここでのリアル批判と別である。 では、リアルでないということがこの作品の疵になっているだろうか。否。リアルでないということによって、作品はユートピア的になっている。グローバリズムにとってマック・ハンバーガーの世界がある意味でイデオロギー的であると同時にユートピア的ならば、同様にそうなのだ。これは非難ではない。知るべきことはイデオロギーでなく、それなくしては生きられないという構造である。誰も、この外に立つことはできない。イデオロギーはユートピア的であり、それによってみんな生きている。
今年4月に放送された「Happy!」がついにDVD化されるんですね。待ってました!!
原作も読んだのですが、まさに主人公・海野幸は相武さんにピッタリのハマリ役!!夢に向かってひたむきに頑張る姿や諦めない姿など、芯の強さが幸のイメージ通りで最高のキャスティングだったと思います。
物語はとてもテンポが良く、随所に笑いも散りばめられていて、最後まで楽しめます。脇役は個性的なキャスティングで、特にサンダー牛山役の笑福亭鶴瓶さんには笑わせてもらいました。肝心のテニスシーンについては、相武さんがテニス未経験だったので心配していましたが、CGで上手く見せていたように思います。
今年の冬には続編が予定されているので、幸の更なる成長と活躍を期待しています。いつ頃になるか分かりませんが、最後には必ずウインブルドンのセンターコートに立ってほしい!!
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