「彼岸過迄」「行人」と共に後期三部作に位置づけられる作品で、教科書にも取り上げられるほどの名作である。
全体を通して、語り手である書生の「私」と、ふとしたいきさつで懇意になった「先生」との関係を中心に話は進むが、構成を大きく分けると、ふたりの出会いと交流が描かれる「先生と私」、「私」と大病を患う父と「私」の将来に期待を寄せる母との関係を中心に描かれる「両親と私」、そして自裁を遂げた「先生」の遺書による独白で綴られる「先生と遺書」の3部から成っている。
このうち、「私」と友人「K」の互いが想いを寄せる女性をめぐる争いのうちで、策略の末に「K」を自殺にまで追い込んでしまった「私」が、その後持ち続ける悔恨の情は、圧倒されるほどの深い自虐性を持って描きだされている。
作中、注釈はあるもののそれほど気にせずに読める程度の頻度と内容である。
このほか、巻末には、作品解説や年譜などが付記されている。
残された家族の悲しみ、そしてやるせなさ… この本にはその感情がひしひしと伝わってきます。
どの人も「死ぬ必要性」なんか絶対無い人たちなのです。 それなのにどうして死ぬ必要があったのか… 他人のはずなのにとても悲しくなってしまいました。
特にこの本は「いじめによる自殺」を取り上げています。 「いじめ」というのがいかに人を傷つけるばかりでなく 残された家族、そして環境にも傷跡を残すのか 知るためにも、大人だけではなく、 子供にも読ませた欲しい本だと思います。
何気に観たテレビ東京の深夜ドラマの主題歌。 ドラマ中でさんざん流れるのでついついメロディが口ずさみに…。 加藤夏希・岡本健一はじめ深夜にしてはなかなか見ごたえアリ。 内容はシリアスだが、この曲には妙な力強さを感じます。 変なレディースバンド聴くより企画モノを超えた存在感が不思議な感じで好きだな。
中学生の時にこのアルバムに出会った。 当時は邦楽にあまり興味がなかった。 歌詞はさほど大事じゃなかった。 …歌詞に感動して泣いたのは初めてだった。 いや、歌詞だけじゃない。その歌詞を包み込むメロディーもとても素敵だった。 ただただ衝撃だった… そして、とても愛おしかった。 置き去りにしてきた記憶を 腫れ上がる傷跡たちを やわらかなあなたの温度を 狂おしく愛していたから このフレーズ、好きです。
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