これは確かパブリックドメインになる1952年以前の作品。 それならもう少し安くしたらどうだろう。 そうすれば買う価値は十二分にあるだろう。 なぜならエリザベス=テイラーの魅力で溢れているから。
イギリスのヨークシャー。カラクルー家自慢のコリー犬、ラッシーに、子犬ラディーが
生まれる。地主の大事な花畑を荒らしたりして、腕白ざかりで、親の利発さを受け
継いでいるのか怪しいラディーだが、そんな彼を飼い主のジョー(ピーター・ローフォ
ード)は溺愛する。平和な日々を送っていたカラクルー家にも戦火の影は忍び寄り、
ジョーは航空学校へ入学する。ある日、ドイツ占領下のノルウェーを空撮するという
危険な任務の飛行中に砲撃を受け、ジョーは、ラディーとともにパラシュートで脱出、
ノルウェーの敵陣に着地してしまう…。
映画史上で忘れられない動物スター、ラッシー主演で大ヒットした『名犬ラッシー / 家路 [DVD]』(43)
の続編。ジョーとプリシラ役は、交代になったが、前作から、ドナルド・クリスプ、ナイ
ジェル・ブルースなどが引き続き出演している。エリック・ナイトの原作のキャラクター
設定を借りつつ、オリジナル・ストーリーを創作。動物映画でありながら、反ナチ的要
素を含んでいるあたりは(プロパガンダとまでは言えないが)、時代の反映だろう。日
本未公開作。
人間と犬のラブ・ストーリーと言ったら大げさかもしれないが、ジョーとラディーの情愛
の深さ、絆の強さは、前作以上の印象だ。彼に思いを寄せているプリシラそっちのけ
で、ジョーがラディーのことばかり語り、じゃれ合う描写は、観ているだけで微笑ましく、
心が温かくなる。実際に、ローフォードが、ラディーと心を通い合わせているのが画面
から伝わってくるほど。前半のヨークシャーでの、のんびりと牧歌的な描写から一転、
後半のジョーとラディーのノルウェーでのすれ違いと脱出のサスペンスとアクションも、
サイモン監督の手際の良い演出(と、ドッグ・トレーナーの手腕)で飽きるところがない。
他愛ないと言ってしまえばそれまでだが、安心して観られるファミリー・ピクチャーの良
作だ。
本DVDは、クラシック作品のリマスター、レストアでは定評のあるワーナーにしては珍
しく、リマスター、レストア(最低限の手はかけているようだが)がされていないマスター
を使用しているようだ。細かいパラ(キズ)や色ムラ、黒い縦キズなどが散見される画質。
しかし、鑑賞には全く支障がないレベルだ。音声も良好。特典には、ハンナ=バーべラ
の『トムとジェリー』短編”Flirty Birdy”(45)と予告編が収録。
内容は、山下ファンには申し分ありません。
本来なら☆を10個くらいつけたいところですが、アルバムタイトルが気に入りません。
「早すぎた奇才」とは失礼です。
山下毅雄は、まさにあの時代のムードの中を駆け抜けた人。
アルバムの製作者が「遅すぎた」だけではないのか・・・??
その分、☆1個減点。
このDVDには何も書かれていないが「デジタルリマスター」されており この値段のDVDとは比べるまでもなく美しい映像である。 私はこの映画を主人公でもなく、ラッシーのためでもなく、ただ「エリザベス=テイラー(11)」の為に買った。 このフィルムの中では「緑園の天使」(エリザベス(12)主演、私がレビューを書いている)と同様不滅の美しさが存在するのだ。 このフィルムも「緑園の天使」同様、戦中の「カラー映画」である。
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