ドイツの怪奇小説の方はどこかメルヘン的な雰囲気を、 漂わせている感じがしました。また、ロシアの怪奇小説というのは、 馴染みがないので、興味深かったです。
クライスト 「ロカルノの女乞食」 古典的な話ながらも、 なかなか不気味な物語です。
ケルナー 「たてごと」
「怪奇小説傑作選4フランス編」の「フルートとハープ」と似ていますが、 こちらの方がかなり早くに書かれた作品の様です。 いかにもロマン派という感じです。 ロマンティックで幻想的な夫婦愛の物語で、 好きです。 ひとりでに鳴り出すハープとか、 このドイツ編も、幻想的な感じもあり、 やはりこれはこれで、興味深く読む事ができました。
エーベルス 「蜘蛛」 ある小さなホテルで、立て続けに三人の男が窓の桟で首を括って亡くなる という怪事件が続発していた。 原因を探るべく、一人の学生が宿泊する。 恐怖と隣り合わせの恋、話の構成といい描写といい、 傑作です。
ホフマン 「イグナーツ・デンナー」 盗賊、悪魔と契約した男、 一代叙事詩・冒険譚みたいな感じでした。
ゴーゴリ 「妖女(ヴィイ)」 途中、妖女が学生に見せたイメージ?が 美しかったです。ロシアの民間伝承を元に している所が、興味深かったです。
レミゾフ 「犠牲」 話自体は、いまいちよくわからなかったのですが、 ラストの不気味さ、衝撃的な感じは印象的でした。
怪奇小説傑作選の最後は,ドイツ&ロシア編。ドイツは怪奇文学盛んだし,ロシアだって怪奇小説はいくらでもあるのに,1冊にまとめられてしまってちょっと不満。 収録作品もメジャーなのを集めてきたな,という感じで,怪奇小説ファンとしては,物足りなさを感じます。 作品自体は,どれも非常に面白いものですから,読んだことがない人にはオススメですよ。 この本の読み方としては,こんな巨匠がこんな作品を!という気持ちで読むと面白いかもしれません。ホフマンやゴーゴリ,チェ ーホフ。一流の作家のちょっと知られていない作品を見つけると,嬉しくなりますよね。 A・N・トルストイは「戦争と平和」のトルストイとは別人ですが。
私は忠臣蔵では「大映」と「東宝」の作品が好きですが、大映の作品は、まさに娯楽としての映画で、面白おかしく、艶やかにまとまっているのに対して、東宝の作品は討ち入りの場面までのストーリー展開を重視して、一本の物語における大きな柱を崩さないで進行していくような感じがいたします。 ともに、まさにオールスターキャストでどちらもまったく引けを取らない豪華なものです。 しかし、大石が敵の目を欺くために遊び呆けるシーン1つみても、大映は華やかで(大道具、小道具の裏方の充実ぶりはすごい)長い時間割いているのに対して、東宝は意外とあっさり。逆に、殿の殿中での「ご乱心?」までの過程は東宝の方が、まったく持ってわかりやすいほどの説得性を持っております。意外と加山雄三さんの「殿様ぶり」も似合っていると言う面もあるのですが。 このように、少しまじめな感じがしますが、「忠臣蔵」を観る分には、このくらいの時間は長くはないと思いますし、この作品は充分それだけの価値のある作品となっていると思います。そして観客も一緒に討ち入りのシーンに感情移入できるのは、こちらの作品だと思います。しかしこの2社の作品はともに優れている「役者」を見るには最適な、本当に豪華な配役陣の贅沢な映画と言えるでしょう。
ヤマトタケルについて古事記にそった流れですね、とても楽しく昭和の映画を満喫しました。長編とはいえ、それほどきつくはなく全部続けて見ました。女優さんの演技も最高で美しい。
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