いや、驚きましたね。作者のプロフィールによると、わたしと同年代の方なのですが、わたしは山間の田舎で育ったもので、正直なところ、作品の舞台になっている東京の下町のことはほとんど知りません。しかし、目の前にありありとその情景が、まるで自分が経験した過去のように浮かんでくるのです。昭和30年代の夢や希望、それに翳の部分や絶望的な鬱屈までもが、しっかりと描写されているからでしょうね。あの時代の空気が、濁りなく醸成されているので、共感を、いや、心の深い部分で共鳴できたのだと思います。あの時代を知らない若い世代にとっては、ファンタジーでしょうか。しかし、そうした世代を超えて感動できるだけの普遍性を、この作品集は持っています。 タイトルである「見上げてごらん夜の星を」、読み始める前は、ヒット曲のタイトルを流用するなんて、と懐疑的だったのですが、読み終わったあとではいたく納得です。この作品集に載っている9つの物語は、冬天に輝く星座のよう。凍てついた心を、温かい涙が癒してくれます。日本にとっても、わたし個人にとっても、辛いことが多かった2011年の最後に、この作品集に出会えた幸運を、心から感謝します。
1949に1eが出版されて以来, 62年間で17回の改定を経た18e.
先人の知識の累積を手に入れることができると考えると, 安い買い物です.
(数年後に出る日本語訳は恐らく3万前後すると思います)
内科学の教科書としては唯一, 人から薦められます.
世界中で使用されていて, 特に母国語の医学書がないような国では原書で用いられているからか、英語は読みやすいです.
全体としては膨大ですが、各項目の量は適切で, 1 Chにつき大体20, 30分程度で読めます.
項目が多すぎるせいか目次は結構雑なので, 体系的に学ぶというよりは辞書的な使用法が主になりますが, 的を絞れば通読も無理ではないと思います.
各科の専門書には敵わないところは当然あるので, 教科書という域は脱しません.
対象読者も, 内科医が専門外のことで調べたり, あとはGPやスーパーローテ/ポリクリ中の研修医/学生でしょうか.
持ち歩きには向きません: 大きく重いうえ, 分冊間での参照とかあるので2冊一緒に用意しておきたいです.
各部の色分けなんかは17eのほうがきれいだったと思いますが, これは見た目の問題ですし人それぞれですね.
Rx部全体に黄色い網掛けが入っているなど、アクセスのし易さは向上しています.
DVDは何個か見ましたが, 実技はNEJMのビデオ講座のイメージです.
内科疾患で外科的治療もある場合, もう少し触れていてほしいと感じたことはあります.
本棚で眠らせないようなるべく頻繁に参照するようにしています.
チェロのソロ。これほど「心ときめく」音が他にあるのだろうか・・・。 ピッチカート奏法が耳に心地良い。チェロだけでこの豊かなメロディー。 音の中に引き込まれるようだ。オリジナルが7曲入っており、 それぞれの曲へ込めた想いが、ハッキリ伝わってくる。KEY WEST RIDERS の小気味よいリズム感、MEMORY OF GOSHENの優しく切ない独自の メロディーラインが「光」と「影」を交錯するようで音の深さを感じる。 最高のお気に入りアルバムです。
同じく坂本九を主人公としながら、日活の『上を向いて歩こう』や『ひとりぼっちの二人だが』の見応えを期待すれば、
いささか小ぢんまりとした作りに肩透かしを食わされるつくりではありました。
これは監督の資質もさることながら、日活に青春スターとしての吉永小百合や浜田光夫という、坂本に匹敵するスターがいたためでしょう。
この作品においての注目すべき役者といえば、中村賀津雄がまずあげられますが、彼はむしろ性格俳優であるのだし、
教師役が珍しい菅原文太、中年生徒の伴淳三郎は言わずもがなのオトナ役者です。
その上で坂本九のパートナーに、申し訳ないけれど華のある女優ではない榊ひろみでは、どうにも甘酸っぱい匂いは期待できません。
そういう意味では、本来永六輔といずみ・たくの手になるミュージカルという母体をもっているこの作品が、
青春歌劇とならずに完成したのは正解だったとは言えるでしょう。
しかし坂本しか朗々と歌い上げられる役者がいないにせよ、母体たるミュージカルに自ら出演意欲をもって参加した彼の思いを尊重すれば、
ミュージカルとしての完成は求められるものであり、もはやそれが叶わぬ夢であることを惜しまずにはいられません。
坂本にとって、それはあるいは無残な失敗作にならなかった確率も少ないにせよ、こうしたごく普通のプログラムピクチャーになるよりは、
ずっと彼にとって有意義なステップとなったかと思われるからです。
「見上げてごらん夜の星を」は、磯山さやかさんが鉄琴で演奏する映像から始まり、実際にさやかさんが歌うこの曲をバックにイメージ映像が流れていたりしますが、この辺はなぜこの曲なのか、なぜこの映像なのかよくわかりません。でも、インタビューの映像やオフショット映像などは、とても明るく、ハキハキしたさやかさんが見られるので、この辺は魅力を感じます。 「上を向いて歩こう」は、さやかさんが歌うこの曲をバックに色々なイメージ映像が流れますが、やはり、なぜこの曲なのか、なぜこの映像なのかわかりにくいです。これでさやかさんの魅力は出ているのでしょうか?もう少ししっかり企画を考えた方が良いのではと思ってしまう作品になっています。 磯山さやかさんのファンでなければ、あまり購入はお勧め出来ません。
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