俳優のエミリオ・エステヴェスが監督のみならず脚本も手がけており、構成やセリフなども見事な出来である。出演者は非常に豪華で、この出演者の顔ぶれであれば、内容が負けてしまう可能性もあるが、そうはならなかったところに彼の才能の凄さが伺える。 兄のJFKの演説は今でも様々なメディアで流されることが多いが、ロバート・ケネディに関しては暗殺の悲劇は知っていても彼の演説を聴くことは少なかったので、要所要所にロバート・ケネディの演説を入れた構成は、彼の理想主義が人種を越えていかに当時多くの人々に支持されていたかがわかり、その時をリアルタイムで知らない者にとっては背景を知る上で有意義であった。 映画の最初の方で、まだ40歳を越えたばかりのロバートが「誰かに反対するためでなく、新しい政策を行うために大統領になる」といった内容の発言をしている。自分の兄が凶弾に倒れ、当時司法長官で敵も多かったロバートは自分も狙われる可能性があることを知っていたはずである。その彼の言葉の重さと政治家としての信念の強さは、日本のふやけた政治家たちしか知らない我々にとっては40年を経た今日でもある意味、新鮮な衝撃である。先日の参議院選挙を思い出し、天下国家を論じることができず、地元の利益誘導と敵対政党に反対するだけの主張ばかり訴える多くのわが国の政治家たちにこの映画をみせてやりたいと思った。 また流れ弾に当たって負傷した人たちがいたことも今回初めて知った。負傷した人、たまたまその場に居合わせた人、選挙活動を行っていた人などの群像劇も、だれることなく丁寧に描かれており、エステヴェスの脚本・演出を受けて立つ俳優陣では年齢の皺を隠さないシャロン・ストーンとデミ・ムーア、貫禄のアンソニー・ホピキンスとハリー・ベラフォンテ、若手のイライジャ・ウッドまで全員が好演しているが、もっとも印象的だったのは、ホテルの調理師に扮するローレンス・フィッシュバーンで、いつもこわおもての役が多い彼が調理場の部下に魅せるやさしい笑顔が印象的だった。また何故彼だけが暗殺の時ホテル内にいなかったにもかかわらず主要な人物として描かれているのか途中までは理解できなかったが、最後に彼が調理場の壁に書き残した言葉がクローズ・アップされ、彼自身がその場にいなくても、彼の言葉がその場の出来事に遭遇したということなのだと納得した。
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