1作目・2作目は「子供向けファンタジー」色の強かったハリー・ポッターが、ようやく作者の予言通りのダーク・カラーをにじませてきたこの第3作目。それと同時に、非常に魅力的(そしてこれから重要)なキャラクターが2人(3人...かな)も登場しました!1作目から登場していたアル意味お笑いキャラだった「あの」キャラクターが実は...!というのもびっくりです。残りの4作でこれらのキャラクター達がどう活躍するのかが物凄く楽しみになるのと同時に、この作品を読んだ後に1・2作目を読み返すと、こんなに重大な「ヒント」や設定があったのか...と、子供向けに見えていた最初の2作を改めてより深いレベルで楽しめる、得した気分になる作品でした。
映画音楽とすれば良い出来だと思いますが、CDでこの音楽を聴くと「あれ?」と思うところがあります。 映画での効果は抜群でしたが、曲として聴いてみると、1〜4作までの作曲家の方々と比べて劣っているかんじがします。 1曲目でエレキギターを使っているところも、ハリポタなのに!と少しがっかりです。 あと、映画がダークな仕上がりになっているので曲も少し暗めです(これはしょうがないのですが)。 私の意見ですが、1〜4作までの音楽(とくにジョン・ウィリアムズ作曲の1・2作)が気に入っている方には、5作目のサントラはあまりおすすめできません。
1作目・2作目は「子供向けファンタジー」色の強かったハリー・ポッターが、ようやく作者の予言通りのダーク・カラーをにじませてきたこの第3作目。それと同時に、非常に魅力的(そしてこれから重要)なキャラクターが2人(3人...かな)も登場しました!1作目から登場していたアル意味お笑いキャラだった「あの」キャラクターが実は...!というのもびっくりです。残りの4作でこれらのキャラクター達がどう活躍するのかが物凄く楽しみになるのと同時に、この作品を読んだ後に1・2作目を読み返すと、こんなに重大な「ヒント」や設定があったのか...と、子供向けに見えていた最初の2作を改めてより深いレベルで楽しめる、得した気分になる作品でした。
原作を読んでから映画を見ると、確かに映画では語られていないことが多く不満がつのる。後に重要になるはずの要素が映画では省略されているのではないかと想像してしまうと、壮大な物語を矮小化していると映画を批判する気持ちもわからないでもない。
だがしかし、映画には原作の読者(私)の想像力を超えた魅力が詰まっている。
特に主人公3人の台詞や表情から伺える「成長していく過程」は、この映画の最大の魅力だ。
ストーリーを追いかけるだけなら原作を読めばよいが、私のように少年の心を遠くに置いてきてしまった身としてはこの映画を何度も繰り返して観ることに必然がある。
ラストの3人の会話、期待と不安の中で確かな友情を感じるハーマイオニーの表情、次作への期待が高まる。
原作を読んでいないので、普通に楽しめた。逆に、原作読んでいる人には、何のサプライズも無い映画だと言えるのかもだが。
全体的にトーン抑え目の画面構成で、個人的には全四作中で一番好感が持てる絵作りである。食事のシーンに過度なご馳走などもなく、ヨーロッパの全寮制名門校の雰囲気はかなりリアルに伝わってきたし、四季のメリハリの利いた風景やホグワーツの全景のユニークなアングル、ルービン先生とハリーの渡り廊下のシーンなど、引きのアングルが結構多く、これが実に叙情的であり美しいのだ。
劇場公開時プロモーションで来日したエマ・ワトソンが思いっきりネタばらししてくれた本作のキーワードも、ホグワーツ玄関の時計の振り子や、時計台の内部の描写などが象徴的でありながら、さりげなくインサートしている演出も上手かったと思う。
しかし、ミステリーの手法を用い、よく練れた構成で評価の高い『ハリポタ』シリーズにしては、ストーリー構成に結構お粗末な部分が目立つ。構成上極めて危険な「魔法」を導入してみた結果、大きくズっこけているのだ。
そういう点もふまえて個人的に一番のご立腹ポイントは、お気に入りキャラクターであるスネイプ先生が、まったくイイとこ無しだった事だ。教師というよりは生涯学究の徒という雰囲気でありながら、ホグワーツで一番危機管理能力に長けた男。しかも、有事には機にして敏な頼りになるナイスミドル。そのくせ妙なところで、幼児性を剥き出しにする為、周囲の理解、特に生徒のそれを中々得られない不器用な人。
生半可な知識は危険だということをハーマイオニーに諭すシーンでは、極めて正論を語っているのに、一作目で火達磨になりかけた事をまだ根に持っていて、釘刺をしているようにしか見えず爆笑してしまった。どうしてくれるんだ(笑)。そして挙句に、ハリーからあの仕打ち。嗚呼、頑張れ、スネイプ先生。
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