この回では、軍神義経の華麗な戦ぶりの幕開けが描かれています。同族の木曽義仲を討たなければ、ならない使命。義仲の子義高の相手役を務めながら、義仲を討つ事は、義高の敵となってしまう事への負い目。木曽義仲も小澤征悦さんが、なかなか義仲らしさを出しているし、巴御前役の小池栄子も、男勝りな勇ましい巴を良く演じています。一ノ谷の合戦もとても神秘的に描かれていて、まさに軍神義経ともいうべき義経の魔法のような勝ち戦を美しく誉れ高く描いていて必見です。
フリーターの主人公は、TVプロデューサーの叔母から霊能力者の通訳兼世話係を押し付けられる。その霊能力者の透視通り、東京・初台の廃ビルから男性のミイラ化した遺体が発見される。一方で、密入国した中国人一団の動きも描かれる。両者が結び付くとき、事件の真相が明らかになる、というストーリー。
2つの一見関連のない出来事を結びつけ、一つの結末に向かわせるという手法は、筆者の得意とするところか。最近、誉田作品をよく読んでいるせいか、本書の感想は正直「まぁ、ふつう」といったところ。時間つぶしに読んで楽しむにはちょうどいいかも。
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