「声に出してよみたい日本語」(齋藤孝 著)が先年、ベストセラーになった。自分で声を出して読むのも気持ちよいが、歌舞伎のセリフはやっぱり本業の歌舞伎役者、それも名優のセリフ廻しを聴くに限る。 本CD中の「勧進帳~山伏問答」では、生涯に1600回も弁慶をつとめたという七代目松本幸四郎(今の染五郎、松たか子の曽祖父!)の弁慶、江戸前のすっきりとした美貌でも有名な十五代目市村羽左衛門の富樫の激しいぶつかり合いは、声しか聴けないはずの私にもその舞台姿を想像させる。 そのほか「声に出して読みたい日本語」にも採りあげられた「知らざぁ言って聞かせやしょう」で有名な弁天小僧のセリフや三人吉三の大川端の場の名場面のセリフは、聴いているだけでも耳に心地よい。 歌舞伎入門者には是非お勧めであるのはもちろん日本語の面白さを味わえる「古くて新しい」贅沢な一枚である。
60年代、小学校1年生のときに、リアルタイムでみました。
映画を見てはじめてないた作品です。 ラストで明るく歌がうたえるジージョの強さが印象に残りました。
平和を願ってボタンを金庫に預け、平和を願って、ボタンを金庫から盗む。
命がけで戦った、いいヤツ(ジージョ)がちょっと名誉欲に走ると、大切なものを失う・・・ 泥だらけの身を洗いそうして、さらに強く生きる・・・。
単純さと複雑さ、無知と思慮、ものといのち、ココロ、いろんなことを考えさせられる作品です。
また一人、日本のテレビの一時代を牽引した偉大な作家が亡くなった。
自分の世代で言えば、脚本家・市川森一といえば、やはり『ウルトラマン』になるのだと思う。そしてもちろん、子供の頃に夢中になった大好きな番組だった。しかし、悩んだ末、色々な思いを込めて、『黄金の日日』に追悼レビューを書く事にした。
実は、何年か前に一度だけ、市川さんに仕事でお世話になる機会があった。もうあれだけの巨匠だというのに、若輩者の自分に対してとても気さくに対応して頂き、その温和で腰が低く、全く飾らない人柄に深い感銘を受けたのが、未だに忘れられない。あんなにお元気でいらしたのに・・・。だから今回の訃報は、自分にとっても、とてもショックだった。
自分は、少年時代の大半を海外で過ごした。そして、この『黄金の日日』が放送されていた時は、アメリカに暮らしていた。毎週土曜日の夜、日本人のために日本の番組を放送する時間帯があって、そこで子供向けのアニメ(『まんが日本昔ばなし』や『一休さん』)や大河ドラマを放送していた。『黄金の日日』は、大航海時代を生きた日本人・呂宋助左衛門の物語で、それは同時に幼い自分にとって、アメリカと、遠く海の向こうの日本をつなげてくれるドラマでもあった。もう小学生の頃の事なので、正直ほとんど内容は憶えていない。しかし、このドラマに込められた熱いロマンの想いのようなものは、今でも感覚として残っている。中でも、強烈に記憶に残っているのは、川谷拓三だっただろうか、のこぎり挽きで処刑されるシーンの、仲間たちの慟哭の声・・・家族と共に心震えたあのシーンは、決して忘れる事はないと思う。
「真に偉大なものは、否定されるものなんです。そうでなければいけないんです」と、その温和な表情とは裏腹に、やはり「あの反抗の時代」を生きた方なのだと思わせる言葉が印象的だった。子供の頃、学校で美空ひばりの歌を歌って、担任に怒られた、というお話だった。美空ひばりは、デビューしたての頃は、子供のくせにはしたない歌を歌う、と大人たちから嫌われていたのだと。
ご幼少の頃の写真をお借りできないか、と伺ったら、「水害でね、全部流れてしまったんですよ」とおっしゃっていた。大変不躾なことを聞いてしまったと反省したが、相変わらずニコニコと笑顔でいらしたことが、いまだに忘れられない。
市川先生の事を思い出す時は、真っ先にあの笑顔が脳裏に浮かぶ。
ここに謹んで、ご冥福をお祈りします。
別に…
で話題になった以降〜現在の彼女とは全然イメージの違う アイドル沢尻エリカが見れます☆
水着姿が大半をしめており、かなりレアものだと思いますよ(b^ー°)
これを読んだのはもう大分前の事になります。 市川作品は全て読んでますがこの作品が一番心に残ってます。 コンプレックスの塊である主人公と特殊な病を持つ風変わりなヒロイン。 想いはすれ違い、主人公が好意を寄せる大学のマドンナとそれを知りながら主人公に惹かれてゆくヒロイン。 ヒロインは気が付くとマドンナと仲良しに。 今も記憶に残る、ヒロインのセリフ。
『好きな人が好きな人を好きになりたかったの』
是非、ご一読を。 忘れかけていた本当の『愛』が解る気がします。
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