今巻はかなりよかったと思います。 未来がない雪音の苦しさに、夜トやひよりの優しさが伝わってきて、久々に漫画で感動しました。 「あいつらは全部持ってる。未来も思い出も家族も友達も・・・。」 「お前には人の名を授けた。だから・・・人として生きろ! 生きろ!」 そして、最後に3人で抱き合う場面・・・本当に最高でした。
ようやく、この物語の核となる部分が見えてきました。 絵もとても綺麗ですし、今後の展開に期待です。
これからの可能性を感じさせられます。
ここで登場する「神」様は、ダメ神で、最低レベルの落ちこぼれ。
忠実であるべき「伴器」(まだ穢れを受けていない、此岸と彼岸の狭間に漂う霊で「神」に仕え、神が悪霊と戦うときの武器になるもの)からさえ見放されてしまう、ダメ神です。
神様が、落ちこぼれの人間から見ても頼りなく、冴えない男というのがミソです。
ちなみにこの神さまは携帯の番号をあちこちに書いて仕事募集をしています。
若いのですが、むさ苦しく、気ままで「伴器」からも嫌われるような男なんですね。
この神様は、あちこちに仕事募集中の落書きをしていますがなかなかまともな仕事にありつけません。
依頼人も神様相当なんでしょうか。
彼の夢は仕事の報酬である5円を貯めていって、交通至便なところに豪華な社を建てることなのですが、
とてもじゃないけれどお布施がいただけるような仕事はまいこんできません。
第1話は導入で、本体につながっていきません。
ダメ神の「夜ト」がそれまでの「伴器」から見放されて途方に暮れる状況を作っています。
第2話から本体は始まって、ここで、中途半端に生き霊になってしまう「ひより」という女の子と出会い、
更に第3話で、新たな伴器となる男の子が登場し、いよいよ物語が動き始めるというところで第1巻は終了。
ノラガミということで神様が一応主人公ですが、
神様×ひより×伴器、の三つどもえの絡み合いがメインです。
コミカルで時折ほろりとする、そんな展開になっていくのでしょうか?
絵もとても魅力的です。
今まで読んできたマンガの中で、最高の出来。
共感できるところがたくさんあり、どんどんこのマンガに引き込まれた。
アクロの心臓や御霊について、もっとくわしく説明されていたらなお良かった。
今年の秋にアニメが始まるらしいので、ぜひ見たいと思う。
ストーリーは、マイナーな神サマ、夜ト(ヤト)が自分のお社をたてるためにいろんな人の願いを5円でかなえる。 でもその願いは、タイヤのパンクを直してくれとか猫を探してくれとかほとんど便利屋。
ヒロインのひよりはひょんなことから夜トを助けたせいで魂が抜ける体質に。 また夜トはさまよっている死霊を神器として使用することもでき、拾った少年を「雪」と名付け刀として使っている。 雪はまだ10代で自分がもうなににもなれないことに絶望し、万引きをしたり金を盗んだりと悪事を働く。
神器が悪事を働いたり悲しんだりすると「魔が刺す」と言われ、主の神に「サワリ」がでる。 だが夜トは雪を手放そうとしない。 そんな三人の前に因縁のある毘沙門天が現れる……
これが1〜2巻あたりの話で3巻までこの雪が夜トの神器として成長する話を描く。
「ご町内神話」という帯のコピー通り、自分たちの住む町に現れるあやかしを退治する話。 基本、神とあやかしのバトルものだが、面白いのはヒロインのひよりがこのバトルでは部外者(ときには絡むが)になるところで、 結局生きている人間は彼岸の世界には入れない。でも生者の視点で神や死者が描かれてゆく。
最新刊の4巻で死者が生者に忘れられる話がある。 毎年会っているのに毎年忘れられている死者。 成長し、死者を忘れていく生者。 しかしあだちさんはヒロインに力強く言わせる。
「忘れないよ」
あだちさんはこの作品の前に「少年アライブ」という漫画を長期連載していて、 そのときの相棒である原作者の河島正さんは、作品終了後に亡くなられている。 相棒であり、師である河島さんを亡くしたあだちさんの悲しみと虚無。 河島さんの死で失ったもの、得たものは全てこの作品に入っている。
神と死者と生者の話であるノラガミ―――。
上記のヒロインの言葉はあだちさんから河島さんへの言葉でもあるだろう。 その言葉を言うまでに4巻かかっている、というのもあだちさんの悲しみ故かもしれない。
ともあれ、作品の中ではギャグもあり、かっこいいバトルもあり、魅力的なキャラクターで溢れている。 巨乳の美しき戦姫・毘沙門、オバカな女子高生風の恵比寿、しかしなんといっても、 「東風吹かば思い起こせよ梅の花」の和歌をテーマソングに現れるちょいわるオヤジ・天神さまがイカス。
ところでこの漫画のタイトルの「ノラガミ」で主人公は夜ト。なのに別に「野良」と呼ばれる神が出ている。 少年マンがにおいて主人公の名前がタイトルになるのが普通なのに。 なぜこの漫画はあえて別な神の名前をタイトルにしているのか。 いろいろと作者の張りめぐらせた伏線が解かれるののも楽しみである。
皆さん承知のこととおもいますが、主人公はそんな簡単には死にません。ではどうやって敵を倒していくのか?その部分をおおいに楽しませてくれるマンガです。
それと、選択は時に命懸けになるもんです。皆さんも気をつけて
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