テレビドラマの史上ランキングがあれば、おそらく10本の内の1本には入る傑作である。おもしろくて、おかしくて、おそろしくて、かなしくて、あったかくて・・・。人間の持つ喜怒哀楽をすべて凝縮したようなドラマだ。今、これだけすごいドラマ書ける人は見当たらない。何度見ても飽きないおもしろさ。最近映画化された森田版を見て、つまらなかったと言う人がいたら、ぜひこのオリジナル版を見て欲しい。お勧めです。
昭和の父親像が伝わってくる。 娘は大事に思っているけれども、家族に対してはみみっちく威張る一方上司には平伏する…そんな父。読者が自分の父親を思い浮かべれば、あてはまるフシもあるのでは。 段落が急に変わって戸惑うこともあるけど、最終行に向けて全てのエピソードが収束していくさまはまさに圧巻。このスタイルが最初から完成していたというのだから実に恐れ入る。
本当の向田邦子氏を知らないが、 実際にこんな人だったろうなあとか、 こんな人であって欲しいなあという雰囲気を 山口智子さんが演じていました。 彼女のドラマ復帰第一作とか変な注目のされ方をして 視聴率がどうだったとか、内容と関係の無い揶揄のされ方を していましたが、非常に素晴らしい作品でした。 山口智子さんは信頼できる役者だと思いました。 役者もスタッフも向田邦子氏に格別の愛ある思い入れがあった のではないでしょうか。 随所に向田作品でみられる香りが漂っており、 強さや儚さといった大人の女の色気を感じました。 樹木希林演ずる恋人の母親役なんて、たまんない味わい。 向田邦子氏のプライベートを本人の了承無く公開されたことに 多少どうなんだろう、という思いが見る前にありましたが、 全く悪意や功名心など感じず、輝いていた女性の伝記といった 受け止め方ができます。
結婚後はじめて手にした、思い出深い料理本です。
気張りすぎず、簡単でちょっと目先の変わった料理が満載で
料理初心者の頃は来客を迎えるため、そして主人の食事ための献立を
この本から選んでいました。
勤務先が赤坂にあり、仕事をしていた頃には妹さんの店へも幾度となく
足を運んでいました。閉店、と聞いたときには寂しく思ったものです。
この本から我が家の定番とさせていただいた料理、多数。長い年月が経った
今でも食卓を賑わせています。
料理とともに掲載されている日々の暮らしぶりや愛用の器たち、そして
縁深いお友達のエッセイからは、向田さんの暖かな飾らない人柄が偲ばれます。
我が家の食とおもてなしの原点が、この本にあります。
向田&久世の強力な顔合わせ、そして向田さんの男女の世界観を表現するのにピッタリの女優・田中裕子さんに出会う初期作品(6作品の内の2作品)が納められている。昭和初期の正月風景そして小林亜星さんの音楽と黒柳徹子さんのナレーションがドラマの骨格をさらにしっかりと固めている。 田中裕子さんの美しさが際立ってました。
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