この本は、昨今の安易な「田舎暮らし」ブームに
警鐘を鳴らしているように思うのは、穿った見方だろうか。
ほのぼのとした氏の魅力あふれる絵に、
内容のシュールさが溶け合い、不思議な魅力を醸し出している。
まだまだ読みたい!!
そのひとことが素直な感想。
何十巻でも続いてほしいマンガはそうない。
ほんとにまだまだ読みたい!!
漫画を読まなくなってから何年だろうか?
読むなくなったというよりは読めなくなったというのが正しい。
なぜかバカらしくなって途中放棄してしまうのだ。
だから本書漫画も第一巻だけを様子見で購入してみた。
読み始めて、気づいたら半分も読んでいて一気に読んだ。
「おもしろい!!」
で、後続巻もぜんぶすぐに買った。
漫画の質感もいい味が出ているが、著者の肩ひじ張らない地べたの暮らしが感じられて好感がもてた。
著者兼登場人物であるはた氏という人間、はた氏の家族犬ウッシーだけではなくそこに出てくる人々や動物たちがみんな、いい感じ、なのだ。
田舎暮らしの解説本などを読むより、本書漫画を読むほうがなんだか田舎暮らしのいい解説になるような気がする。
とにかく、面白い。北海道の人はもちろん、ある程度の年になってる人は、昔を思い出さずにはいられない。そこには郷愁を誘う生活がこまかに描かれている。こういう子供時代を過ごした人は今探すのが難しいだろう。著者に会ってみたいものだ。 それに料理のレシピが、簡単ですぐ応用できるものばかり。 また、はたさんの挿画がすばらしい。
北海道出身者こそ楽しめる…そんなカルタです。
TVドラマや映画を見て「こんな風にはしゃべってない!!」と憤っている北海道の方々にも笑顔で受け入れて頂けると思います。(我が家では大笑いでした。)特に、例文が秀逸です。
故郷を遠く離れた北海道の人々への贈り物に、会話の少なくなった微妙な家族に、そして幸せな人々にもぴったりのカルタです。
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