メインのドラマは竹取物語の劇中劇。葵が自分と薫の境遇をかぐや姫と月読にだぶらせて感情移入している部分がぐっと来ます。葵役の川澄綾子さんは決してずば抜けた演技力を持った声優というわけではないんだけど、愛する人と思うように暮らせない悲哀がにじみ出ているような、そんな作品です。ファンは必携ですね。 あと、オマケ・ドラマの方は....可哀想だけど川澄綾子さんに歌わせるのはやめよう(^^;。「To Heart」で懲りてるはずなのに(^^;。
主役の3人は”才媛”桃井はるこ、”トランジスター・グラマー”こやまきみこ、そして、”一回死んでみる?”の能登麻美子が演じていて、発売当初より、今2006年に「旬」なアルバムかもしれない。
内容は、モアちゃんこと能登に言わせれば「っていうか、夏期休暇?or水泳訓練?」ってことで終わっちゃうんだけど、3人を囲むレギュラーメンバーが相変わらずしっかりしているので安心である。”芸達者”川澄綾子、”好青年”保志聡一朗、”コメディエンヌ”雪野五月らの演技にぬかりはない。そして、”秋さん”平松晶子が”モアちゃん”能登麻美子をひたすらしごいている姿は画が交差して笑いを禁じ得ない。藍青ファンならずとも聴いておきたいところだ。
さて、このCDはアニメではなく、原作に沿ったHCDシリーズなので、過剰なところもない(その代わり、「藍青」だけにど派手な展開もない)。しかも番外編(原作にない話)なので、ファンの反応もいまいちなのだが、丁寧な作りは評価できる。願わくば、HCDシリーズで原作最終話までの大河ドラマを出してくれるとうれしいんだけど。これはファンの多数意見か?でも藍青のことだから忘れた頃にポンって出そうだな。期待してます。
相変わらず凄い情景描写。視覚だけで感じる筈の本から、波に照り返す蒼月の冷たさ、その光を運ぶ潮の音、未だ昼の熱をはらむ夜の浜辺できしむ砂、そして目の前にいるそよぎの吐息と体の熱さ。こういう物が目ではなく頭のなかに、或いは心そのものに直に伝わるような。
前巻から通して三人の巫女達が自分の気持ちを自覚し、それに龍神が応えていくさまが彼女たちの気持ちも露わに描かれています。現代的な目で見れば優柔不断のそしりは免れませんが、ここは奥津の神の生きている島。人と神が私達の想像するよりもずっと近く、命を自然からもらって(うちは田舎だ。島ではないが結構そういう風に思えるぞ!?)生きている所です。
人としての面と神としての一面を併せ持つ様になった彼のこと、きっと読者の考えなぞ知らぬ存ぜぬと自分の考えを貫く事でしょう。
そんな日々の中、ある夜、凪の腕にいだかれている火凛。星降る様な空の下、障子の向こうで潮騒が鳴り、他の二人の寝息こもる部屋の中。布団が、夜着が衣擦れの音をたて、甘い吐息が洩れ聞こえ、更に隠されているはずの彼女の心までが私達の前にさらけ出される。こんなんを想像してみて下さい。そしてもし気になるひとは...
八巻を読んでみましょう。
想像してください。あなたはさえない大学生です。あなたは幼い頃に両親を失い、祖父との確執が原因で家から勘当されていて、アパートで一人で暮らしています。ところがある日、一人の若い女性(桜庭葵)があなたを訪ねてきます。彼女はあなたの幼馴染で、彼女の話では、彼女はあなたのいいなずけだ、と言うのです…。貴方はどう思いますか。「藍青」はこういう物語です。ここで紹介した内容はあくまで始まりに過ぎません。ここで少しでも「藍より青し」に興味を持たれた方は、ぜひ一度アニメなり原作なりをご覧ください(内容にそれほど大幅な違いはありません)。なお、原作の方は私のような年少者には刺激的過ぎる表現が多々ありますので、私としてはアニメ版を強くお勧めします。
薫とデートの約束をし、お気に入りのワンピースできめた繭。気持ちだけが空回りして失敗してしまったり、一生懸命薫に合わせようと、背伸びしながら過ごす繭の姿に、思わずはにかんでしまう。盛り上げ役のティナたちの登場が控えめな分、しっとりした雰囲気と淡い感じが引き立つ。第6話では、にぎやかというより騒がしいくらいドタバタした展開になるので、対照的な雰囲気をこの1本で楽しめる。
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