3・11の後、テレビで執拗に流された様々な悲惨な映像、炎に沈む気仙沼市、警報に続く津波、福島原発の水蒸気爆発、これらにデジャヴュを感じたSF魂の持ち主は少なくないはず。『ゴジラ』『火の鳥・未来編』、そして、『日本沈没』『復活の日』。僕等は最悪なシチュエーションを既に知っている。もしかしたら、それを乗り越える希望の原理も既に知っているかもしれない。小松左京、日本SFを愛する人すべてに。
モーリス・ルブランの「ドロテ」が、何と日本人作家の手により三部作として復活!あの「ドロテ」の前日譚。ドロテの育ての親で矢張りドロテと云う女性が登場。ドロテ本編に登場していた四人の孤児のうち三人までは登場しているが、一番幼かったモンフォーコン隊長はおらず、代わって同じ名前の大人の男性が居る。おそらく、この男性が死ぬか何かして、後にドロテが拾った子供に、この名を付ける事になるのだろう。 本書はルパン外伝にもなっていて、ルブランの書いた本が、どこまで本当の事が書かれているのか判らない・・・と云う事になっている。そして本書は正に「虎の牙」事件が起きている真っ最中の話でもある。 イギリスから犯罪の専門家として招聘されたのが探偵のホームズではなく作家のG・K・チェスタトン(!)。亡くなる3年前の事か・・・チェスタトンと一緒に居るのはルパンシリーズでお馴染みのデマリオン警視総監。 ドロテの相手役の少年が連れている犬の名前がシャーロックなのがおかしい。 ルパンの娘である事を匂わされるドロテは本当は誰の娘なのか、そしてルパンの実像はどのようなものなのか、先が気に成る。
作者の瀬名秀明さんは、とてもドラえもんが好きなんだということが伝わってきて、原作を大事に一部F先生へのオマージュを含めつつうまくまとめたな、という感想です。
ただ、これはあくまで原作の映画版に感動した大人が嗜むものであり、文字だけのドラえもんではどう料理してもやはり味が落ちる、ということも感じさせて頂きました。ドラえもんには、躍動感と丸みがある、F先生らしい画がやはり必要です。
作者の瀬名秀明さんは、とてもドラえもんが好きなんだということが伝わってきて、原作を大事に一部F先生へのオマージュを含めつつうまくまとめたな、という感想です。
ただ、これはあくまで原作の映画版に感動した大人が嗜むものであり、文字だけのドラえもんではどう料理してもやはり味が落ちる、ということも感じさせて頂きました。ドラえもんには、躍動感と丸みがある、F先生らしい画がやはり必要です。
一般向け科学書の書評集。というか簡単な紹介+感想。かなりの数の本が紹介されている分、一冊あたり一ページ程度しか割かれておらず、どんなにいい本でも良さを伝えるにはかなり厳しい。取り上げる価値あるのかなと思う本もいくつかあって、瀬名さんがどこを評価したのか知りたくてもごく簡単にしか書いてない。 どんな科学書がでているのかざっと知るには良いかもしれないが、そのために一冊買うほどかというと…。もっと高くても良いから三倍くらいの満点ボリュームで出してほしい。
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