“スタジオジブリ系の絵柄”山崎浩の作品を見て、多くの読者がまず感じることだろうし、そんなにはずれていない評価だろう。高畑・宮崎両監督のアニメの区別がつかないレベルの人々にとっては... だが。もちろん、この作品以外では作者の大好きなものへのオマージュを込めたものもあるにはあるが、それについての評をとやかく言う気はない。でも、「どきどき」に関しては、偏見なしで呼んで欲しい。子供のころどきどきしたさまざまな出来事がよみがえってくるはず。異性への関心、年上の人への憧れ、いたずらや冒険のスリル...。何歳になっても僕たちは少年の心を失わないってことが、きっとわかるはずだから。
メイキングを見て、この作品がとても丁寧に作られているということが改めて感じられました。大竹しのぶさんの、主演の二宮君のドラマに対するがんばりを話したコメントが特に印象的です。二宮君をはじめ、脇を固めるキャストの演技もすばらしいです。二宮君ファンは必見です!!
熱血運動部でも芸術系でもない「魚部」の存在がいいですね。
運動も勉強も不得意だが、不満をためているわけでもなく、
ただただ普通の中学二年生。という主人公も、過去の作品で
おなじみの「わけありの少年」よりも感情移入しやすい、
自分と似てるじゃん!とさらりと入っていける子ども達が多そう
です。
川をとおして色んな生き物との出会いだけでなく、世代を超えた
人たちとのつながりができていくのも、いいですね。
ここからスタートして、本当に魚部ができたりしたら面白いなあ。
執筆しているメンバーは、山崎正一、市川浩に加え、村上陽一郎、中村雄二郎、坂部恵、岩永達郎、成川武夫、足立和浩、荒川幾男、飯島宗享、泉治典、今西順吉、大出晃、佐藤敬三、柴野博子、末木剛博、田島節夫、玉城康四郎、友枝龍太郎、福居純、古田光、前嶋信次、宮川透など。今でも名前をよく聞く人がけっこういて、なかなかの豪華メンバーである。 しかし、初版が1970年だけあって、時代を感じさせる記述も少なからずあり、常に手元においておきたい事典というよりかは、資料的に読みたい。
主役が若い頃の裕次郎にそっくりな和田浩治、相手役はおきゃんな清水まゆみ、ちょっと不良っぽい主人公が悪者をやっつけるというティーンエージャー向きのたわいのないストーリーで、当時の若手俳優を売り出すためのB級ライト・アクションですが、スピーディな展開で見飽きることはありません。特筆すべきは、ほぼオールロケで撮影された当時の東京の風景で、なんとも言えない懐かしさをかもしだしていて、昭和30年代が好きな人には超お勧めの作品です。都電が走る銀座の風景、街頭テレビ、多摩川沿いの風景、さらにファッション、バイク、音楽等から、当時の若者風俗がわかる点も興味深いです。
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