ようやくDVD化されますか。津川・家康が死ぬまでの前半、非常に良い出来です。特に関ヶ原前後は夏八木勲、竜雷太、高橋恵子等々の脇役陣が素晴らしい。ある部分森繁・家康&加藤剛・三成&三船・左近版の「関ヶ原」にも劣りません。江守・三成は最初はどうかな・・・と思ったんですが、佐和山に隠居してからの姿は伝承の三成画とそっくり!演じながら役柄を自分のモノにしていった江守徹の演技力は大したものです。
後半はダメ亭主・西田秀忠と鬼妻・岩下お江を中心とした三流ホーム・ドラマに成り下がってしまいました。(岩下志麻が演じるとなんでも極妻にしか見えない。)後半部分で☆2つ減点。
この映画は、 尾上菊之助に尽きます。 うまいし、色っぽい。 最初から最後まで物語の中心にいながら、 無責任に受け身。 そういう悪党新吉役を演じきってます。
豊志賀役の黒木瞳もがんばっています。 女の情念は怖いなあと・・・。 ただ美人すぎるし、 男に付きまとう執念を演じる為に、 メイクを醜くするなどの演出はないので、 そこはもっと崩してもよかったかと思います。
oggold4/5.html">井上真央、木村多江、瀬戸朝香、麻生久美子の女優陣の中では、 特に瀬戸朝香の悪女ぶりがよかったです。 木村の出演は、中田監督の木村への感謝の念かと思いましたが、 女の愛情の深さを表現する演技は上手。
物語はと言えば、 前半の江戸の部分は、豊志賀の死がクライマックス。 死後の着替えのシーンでの豊滋賀の笑顔が怖い!ここ見所です。 後半の累ヶ淵の部分では、ラストに至る立ち回りのシーン。 菊之助演じる新吉の狂気に目が離せません。
本作、ホラーではなく、やっぱり怪談。 怖いけど、情念や因果を日本的な表現で描いた作品で、 見終わった後に、深い余韻が残ります。 要はメロドラマ。 菊之助の魅力を全面に出して大成功だと思います。 海外での評価が興味深いです。 こういう日本的物語を受け入れるのでしょうか。 中田監督の新境地ですね。
世界観や小道具など林海象ワールドで面白かったのですが、 松方弘樹と宍戸錠の年齢的な違和感があり、入り込めず 途中で休憩してしまった。 設定では、松方弘樹の方が20才くらい年上なのに どう見ても宍戸錠が老けている。
林海象のファンなのにどーもそこが引っかかる。
わりきって見るしか無い。
どうしようかと迷っていたけれど、 どうしても、読みたくて注文して 昨日届いた。
「アクチュール」に連載されたものを まとめてあるものだが、およそ380 ページに渡って、18人の俳優たちの、 その時々に「挑戦」していた映画、舞台 に向かう彼らの姿をインタビューや舞台 稽古する姿、また周りのスタッフ、共演 者などからみた姿など、多角的にとらえ て、その時、彼らが何を思い何に向かって いったのかを浮き彫りにしている。 彼らの真摯さ、そして、決して目をそらさない、 その姿がかなりぐっとくる。
そして、それぞれの「今」の姿が、最後に 載っているのも嬉しい。
値段的には高いかもしれないけれど、18人の 俳優たちの思いを、取り組み方を知りたいと 思う人は読んでみるのもよいと思う。
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