Door Number Two Downtown Canon が◎。
ドナルド・フェイゲンのソロはスティーリー・ダンと何ら変わらないようでいて、何かが足りなかった。 仏像に魂を入れていたのがウォルター・ベッカーだったのだ、ということがこのアルバムを聴くとようくわかる。 カントリーワルツあり、ロックンロールあり、ジャズ/フュージョンよりの作品もあり、ソウルあり、はたまたレゲエもあり...。しかしどれを聴いてもちょっと危険なハーモニーが満載で聴いていてくらくらします。ありきたりな曲が一曲もない...。 そして何より楽曲がスバラシキ! すてきなメロディ満載です。 ぼくは一曲目のアウトロのギターのフレーズにしびれました。これだけでもアルバムを買う価値があると思います!
BeckerはSTEELY DANの活動再開後の好調さを維持しています。Fagenの調子が上がらないのと実に対象的に見える。本作も今までなぜ共演がなかったのか不思議なJim Beardのサポートを受け、聴き応えある作品に仕上がっています。前作の評判は散々なものだった様子ですが、Jim Beardとの相性は最高で、今回のサウンド・クォリティーを素晴らしいものにしています。前作も決して悪い出来ではなかったと個人的には思いますが、聴くとクセになる”引っ掛かり”があり、それはまさしくGauchoまでのSteely Danが持っていた質感であることに気がつきます。
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