前作を見てからしばらく時間が空いてしまったり、その他のヴァンパイア映画を
見すぎてしまったせいか、part1のストーリーをなかなか思い出せないまま
物語が進んでいってしまい、世界観に入り込むまで時間がかかってしまった。
とは言え、完成度の高い「アンダーワールド」な世界は出色の出来。
見ていて清々しくなるほどアクションもCGも決まりまくっている。
なのに、いまいちハラハラドキドキしないのはなぜだろうか。
エンドクレジットを見ながらしばし考え、思い当たった。
主役のキャラクターが、強すぎるのだ。
「味方キャラ」である女ヴァンパイアと恋人のハイブリッド種の狼男は、
どんな傷を負ってもたちどころに回復してしまう不死身ボディーの持ち主。
敵に体を抉られても、鋭利な刃物で刺し貫かれても、あまり痛そうではない上に
しばらくしたら治ってしまう。
だからどんなにピンチに陥って敵に攻撃されても、
「どうせその傷、すぐ治るんでしょ?」とあまり同情できないのだ。
主人公がメチャクチャ強いのは全然構わないのだが、見る者が感情移入できるような
「弱さ」みたいなものを、もっと見せて欲しかった。
米国アマゾンのカスタマーレビユーではコアなファンがいてかなり過熱気味の本作。映画の興業成績よりもビデオやDVDのほうで人気が出た前作同様、日本の劇場公開時の反応は今ひとつで、早めにうち切った映画館が多かったようです。でも相変わらずかっこいいポスター(米国版のほうがもっと良いと思うが)に惹かれて初日に観に行きました。冒頭からアクションまたアクションの連続で、休む間もなくヒロインとヒーローに次々と苦難が襲いかかる。今回は雑魚キャラのライカン(狼人間)達は脇に回り、ボスキャラの一人である始祖ヴァンパイアとの戦いがメインプロットになっているが、細かいことはさておいて、主人公セリーン役のケイトは前回以上に凛々しくなって、まさにはまり役といって良いくらい。ひとりで問題を全部解決してしまうスーパーウーマンぶりには脱帽です。おそらく3部作になると思える本シリーズの次回はどうなるのか? 今から期待満々です。最後にちょっと気になることを一つ。このところ映倫の審査基準が変わったのか、やたらボカシが入った映画が目に付きます。本作も中盤のベッドシーン(実際はベッドではないが)で盛大にボカシが入っていました。DVDの方もおそらく上映基準に準拠するものと思われるので、本当はそうでないことを祈りつつも残念です。(だってどうってことないもんね)。
前作『UNDERWORLD』には、NIN、トゥール、ア・パーフェクト・サークルを中心としたインダストリアル/オルタナ畑からミラ・ジョボヴィッチ(!)、クラシック分野まで実に幅広く豪華で腕利きのスタッフ、アーティストが参加していて、個人的にはスゴくサントラとして完成度が高く感じました。
今作も引き続きNIN関連のスタッフが参加しているけど、今回の中心となる参加アーティストはゴシック・メタル/スクリーモ系。
世界観としては映画のものと遜色はないけども、前作のようにダニー・ローナー(元NIN)がサントラを監修していないものだけに、各アーティストの新曲やニュー・リミックスが聴ける魅力はあるものの、特に後半の展開や流れにはチとダレを感じてしまう。
でも、注目のプシファーやリンキンのチェスター、スリップノット etc...の8曲目までの新曲/リミックスは秀逸です。(僕だけかもしれないが)懸念されていたスクリーモ勢は、リンプのウェス、ダニー・ローナーらを中心としたブラック・ライト・バーンズによるマイケミ、リージョン・オブ・ドゥームによるセンシズ・フェイルのリミックス2曲はインテリジェンスな要素が多分にプラスされて非常に良かったです。
前作が非常に良かったため、今作がそれに及ばなかったということで星4つにさせていただきましたが、なかなかに力が入ったサントラなんでラウド/へヴィ系が好きな方にはオススメです。
仕様は1層(25GB)MPEG-2 リニアPCM 5.1ch と初期タイトルとしては標準です。
前編を通し、ダークブルー調で暗めですが、グレインもなく
標準的な、HDTVではとても綺麗に写ります。
2とゆうことですが、1を観ていなくても、ひとつの作品として成り立っておりますので
問題なく楽しめますよ!
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