野獣死すべしでかってのコワモテの外見を捨て本作で真の演技派へと開花した優作氏。とにかく素晴らしいの嵐です。船に乗って優作氏がやってくる場面を当時森田監督はあれはゴジラのイメージなんです。と説明していたのが印象的でした。
森田芳光の出世作と紹介してよいかと思う。
まず配役が良い。松田優作を 不気味な家庭教師に持って来た段階で この映画の成功は決まったのだと思う。今考えても よく松田優作がこの役を引き受けたと思う。だが 松田優作にとっても 結果として大きな転機になったのだと思う。実際 この映画が無ければ 森田と松田で「それから」を撮る事も無かったはずだ。
しかし松田優作が その後まもなく亡くなるとは 誰も想像しえなかった。本当に惜しい。
次に 伊丹十三が良い。これも不気味な父親役。チュウチュウと目玉焼きを吸う場面は 忘れ難い。この稀代の才人を失ったことも 邦画の大損失である。
そんな 今は見れない役者達が作っているホームドラマ(なのだろうか?)の傑作である。
シナリオ…正直序盤からの展開ー共通パートーはぐだぐだ過ぎて途中で挫折してしまいそうになるほど酷く(特にプリンの件はいい加減にしろと)、最初は駄作認定の評価でした。 でも、なんとか我慢してプレイして、個別ルートに入った辺りからようやくマシな展開になってきて、後半は結構のめり込むことが出来ました。 1ヒロインクリアしてからは一気に残りのヒロインも攻略しましたね。 中でも「瑠菜」シナリオは特に力入ってるように感じられました。 1人だけCG枚数やHシーン数明らかに多いしねw 「家族部の意義」についてはそれほど深く語られていませんけど、全体的には序盤〜中盤の展開を後半返上したかな、って印象です。
キャラ…悪くない、というかむしろ良いと思います。 特に瑠菜の可愛さは異常かとw 個人的にはまきいづみさんが好きなので扇先輩も特に好きですけどねw 後はみそらも特に好きです。 正直涼々だけはあまり好きになれませんでしたが…。
音楽…OPテーマはいつも通りというか橋本みゆきさんで素直に良い曲です。 実はこのゲーム購入するか迷っていたのですが主題歌聴いて買うの決意した位なのでw BGM自体は全体的には無難かな。 ただ、切ない系のBGMは中々だと思いました(特に瑠菜編のBGMが印象に残った感じ)。
システム…海やプールの波の動き、雨の演出、徒歩中のキャラが実際に歩いているような演出等いつもの紫で安定しています。 基本システムも使い易いです。 恒例のキャラ紹介(?)も健在。 おまけで一度観たオートデモを鑑賞出来る他、細部にも凝っています。
総評…前述しましたが序盤からの共通ルートは本当に酷いの一言(家族ごっこという名のままごとor茶番やってるようにしか見えなかったり)で実際にプレイし始めた方は自分のように思わず挫折しそうになるかもしれません(というか多くの方はおそらくなるかと思われます)。 しかし、個別ルートまで我慢して…というのも変かもしれませんが是非耐えて最後までプレイしてみて欲しい。 特に「瑠菜」ルートは是非に体験して下さい。 全ルートで一番グッときました(個人的に一番泣けた)。 みそらルート(2番目にグッときた)他も中々良いですけどね。 なので総評としてはプラマイゼロ…いや、むしろプラスの方が多いかな。 共通ルートがもう少しまともだったら…と本当に惜しいですが。
評価としては☆3か4で迷いましたが、後半(特に瑠菜ルート)が良かったので☆4とさせて頂きます。
この映画を始めて観たのは主人公と同じ中三の時の受験シーズン真っ只中で、受験生の心情や日常生活がよく描けてあり登場人物、特に担任の先生(こんな先生おるよなぁ(笑))や学校の雰囲気もこんな感じのリアリティあふれる作品であると思いました。森田氏の映像表現や演出は独特で何の変哲もないドラマをユーモアタップリに観せてくれるので観ている観客をまったく飽きさせません♪特にラストでのワンカットのみで描かれる夕食シーンは映画史上最高の名シーンと言っても過言ではないと思います!面白かったが正直どれだけ計算され何回リハーサルされ撮られたのかと考えてしまう程のシーンでマジ凄過ぎで未見の方は一度でいいから観賞する事をオススメします!
80年頃、有名校に進学したものの引きこもって落第してた自分の情景とだぶるところあり、共鳴する所多かった。救いは無いようにみえるが、実はある。最後まで読めば分かります。
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