視聴率はいま一つ振るわなかったようだが、個人的には最も好きな大河の一つだ。 秀吉が死んで関ヶ原に至るまでの2年間、多数派工作によって全国の大名が二分していく様子が実に丁寧に描かれている。 そして、特に出色なのが関ヶ原合戦シーン。 両軍合わせて15万という未曽有の規模の合戦の為、映像化するのが難しく、ドラマや映画でも割愛される事の多かったこの関ヶ原合戦を、あそこまで真正面から詳細に描いた事が凄い。(スモークでうまく全景が見えないように工夫されてはいたが。)その迫力ある映像は、昨年の「功名が辻」でも流用されていた。 大坂夏の陣以降はイベントに欠け失速していったが、前半の重厚で緊迫感ある役者の演技や演出は素晴らしい。
近年の大河は通好みの男臭いキャストが少なくなっただけに、純粋な歴史ファンならこういう作品の方が楽しめるに違いない。
どうしようかと迷っていたけれど、
どうしても、読みたくて注文して
昨日届いた。
「アクチュール」に連載されたものを
まとめてあるものだが、およそ380
ページに渡って、18人の俳優たちの、
その時々に「挑戦」していた映画、舞台
に向かう彼らの姿をインタビューや舞台
稽古する姿、また周りのスタッフ、共演
者などからみた姿など、多角的にとらえ
て、その時、彼らが何を思い何に向かって
いったのかを浮き彫りにしている。
彼らの真摯さ、そして、決して目をそらさない、
その姿がかなりぐっとくる。
そして、それぞれの「今」の姿が、最後に
載っているのも嬉しい。
値段的には高いかもしれないけれど、18人の
俳優たちの思いを、取り組み方を知りたいと
思う人は読んでみるのもよいと思う。
2007年7月7日放送予定、「必殺仕事人2007」特集を巻頭に据えた、時代劇ファンお馴染みのムック。
藤田まこと氏、中条きよし氏(今作に登場するわけではない)、石原興監督、音楽担当の平尾昌章氏らのインタビューあり。
興味を惹く発言を2,3紹介。
石原監督「今回は予算がふんだんにあるため、奉行所のセットも広くなった」
→俳優陣がやけに豪華なことからも窺い知れるように、今作は局(以前の大阪の朝日放送ではなく東京キー局のテレビ朝日)のバックアップ体制が従来とは物量的に全く異なるということか。
藤田氏「今作だけで終わらせるつもりはない」
→石原監督の発言から類推される局の力の入れ具合と合わせて考えても、続編制作の可能性は高そう。
平尾氏「必殺のために作っていた未発表BGMを今回のために提供した」
→これは純粋に楽しみ。
サントラ発売希望だ。
このほかにも中条氏の歯に衣着せぬ暴露発言もあり、ニヤリとさせられる。
時代劇好きではなく必殺好きで、
そのために実は今号初めて時代劇マガジンを購入した小生だが、
上記のような興味深い情報に加え、
他のページもなかなか楽しく読むことができた。
執筆者も座談会の参加者も本当に楽しんでいるのがよく伝わってくる。
定価がもう少し安ければ言うことのない娯楽。
必殺仕事人2007への期待をいやがおうにも盛り上げてくれた本書の小生の精神的高揚への寄与を考えれば、
コストパフォーマンスの悪さで1点減じても星4つを与えることができよう。
「探偵事務所5」シリーズの、豪華キャスト陣が総出演!
まず、「この人も、あの人も!」と、目で楽しませてくれます。
また、主人公507(尾上菊之助さん)が挑む謎解き。
ルービックキューブを一つ一つ解くように、緊迫感溢れる展開で
とても楽しめました。
そして、舞台を上海に移して繰り広げられる、
マフィア、スナイパー、「探偵5」会長ら
三つ巴による迫力のガン・バトルが最高!
特に、宍戸錠さんと松方弘樹さんの決闘シーンには
鳥肌がたちました。
とにかくかっこいい探偵ミステリー映画を見たい方には
オススメの1本です。
本編の映像に関しては、まあ、こんなもんかなと。 個人的には、LD版の方が発色も良いし高画質だとは思うけど、クリア過ぎて、作品世界の空気感とはちぐはぐな印象を与えてしまうのに対し、こちらの方は、世界感に相応の色調、画質だと思います。 こういった問題は、リスナーの使用するモニターやハード、それから個人の好み等で違うものなので、一概には言えないものです。
特典ディスクに関して。
印象としては、ほぼ全編、リメイク版の宣材集という感じで残念でした。 検証!にしてみてもオリジナル版に関して、もっと突っ込んだものが聞きたかった。 そもそも、角川春樹のインタビューが無いのは片手落ちでしょう。 そもそも彼の存在無くしては、犬神家の一族は語れないはず。というか、この映画そのものが存在しないはず。
何故、数ある横溝作品の中から犬神家の一族を選んだのか? 何故、市川崑監督だったのか? 何故、音楽に大野雄二を起用したのか?
おそらく、この映画に対する角川春樹自身の思い入れは誰より強いはず。 彼から語られるべき事は、山のようにあるはずなのに、この特典ディスクには見事なくらい、彼の存在は語られない。 一瀬隆重のインタビューなんかいらないよ。 コレクターズエディションと言うんだったら、いろいろな大人の事情をクリアにして、角川春樹を登場させて欲しかった。
なにせ、角川春樹事務所第一回作品なのだから。
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