bueno el libro ,crudo( pero en la epoca de la esclavitud me imagino q se vivieron cosas peores )
『解放者』シモン・ボリーバルの最後の日々を、ガルシア・マルケスの徹底した取材と調査により、小説化した作品。 かつての英雄も、病魔と無責任な人々の気まぐれな行為に苦しめられ、失意のうちにボゴタを去り、サンタ・マルタまでマグダレーナ川沿いを下っていく ボリーバル一行を彼らの回想を交えて描いている。全編を通して暗く、彼の死後の南米の未来が如何に暗くなるかを巧みな筆致により考えさせてくれた。
お伽噺は、現実と想像が近づき、重なり合い、やがて渾然となった処に生れるものではないでしょうか。現在では「昔話」と呼ばれていますが、日本の各地で今も語り継がれている数々の伝承も、そのような処に生まれたのだと思われます。現代においては、お伽噺は童話にその場所を譲り、お伽噺の新たな誕生を目にすることは極めて稀なことです。 ガブリエル・ガルシア・マルケスが紡ぎだす物語は、全てお伽噺の様相を呈しています。コロンビア社会の現実と彼の想像力が、上記のような過程を経て発酵することで、現代においては稀となってしまったお伽噺が生れてくるように見受けられます。 この作品集は、長編『悪い時』と九編の短編から構成されています。これらの作品群は、初期の作品集『落葉』と『百年の孤独』の間に執筆されたもので、『百年の孤独』という彼の創作活動の最初の頂点に至るまでの過程が見て取れます。また、執筆時期が『落葉』とマルケスの短編群の頂点と考えられる『族長の秋』との間に位置するこの作品集は、そういった意味でも非常に興味深いものです。 『バルタサルの素敵な午後』と『失われた時の海』の二編は、この作品集に光と彩りを与えています。前者では、無償で子供に鳥籠を与えた鳥籠製作者のバルタサルが抱くささやかな幸福が、後者では、海から漂ってくる薔薇の香りが寒村に齎す幸福の幻が描かれています。色合いと肌触りでは異なる二作品ですが、共に、長い時の流れの果ての淀みにおける幸福の瞬間を描いた秀作です。
|