プロイセンと言えば、明治憲法体制の模範になったこともあり、よかれ悪しかれ、我々日本人にも親しみのある存在です。そしてその一般的なイメージとしては、ユンカーが支配する軍国主義的国家ということになろうと思います。 しかし、我々はこの国の本当の姿をどれほど理解しているのでしょうか。プロイセン王国の成立は近々1701年のこと。この新興の中流国家が帝国の後継者たるオーストリアを尻目に「ドイツ統一」と呼ばれる政治プロセスの原動力となったのは、それから僅か170年後のことです。何故そんなことが可能となったのでしょうか。また、この国につきまとう軍事国家の面影は、どういった過程で生成・定着したのでしょうか。 筆者は、プロイセンは歴史的な偶然によって生を受けた、人工的かつ雑然とした混ざり物の如き存在として捉え、そうした危うい構造物であったが故に、国家生存のための本能たる「国家理性」が「プロイセン・プログラム」とも言うべき国家目標を導き、ひいては軍事偏重の官僚主義的な統治制度と、驚くほど自由・寛容な社会支配体制を生み出したとしています。本書では従来低い評価に甘んじてきたフリードリヒ1世(3世侯)やフリードリヒ・ヴィルヘルム2世の治績に対し、極めて高い点を与えていますが、これもこうした考え方に立ったものとして興味深く読みました。 また、ビスマルクは普仏戦争後に成立したゲルマン国家連合に何故敢えて「ドイツ帝国」の名を冠したのか、そもそも「統一」に際してバイエルンなどに高い独立性を保障したのは何故なのかなど、筆者の独創性に満ちた分析は読者を魅了するに十分です。 筆者の主張に賛成するか否かは別として、読んでいて知的興奮を禁じえない一冊です。
ドイツもプロイセンも、暑苦しいほど元気いっぱいなので、 これは逆に寝起きにぴったりなのかも、 と笑いが止まらなかったドラマ部分ですが、 羊を数えてくれるボーナストラックは、心地よかったです。
数え始めは、ドイツは軍隊口調ですし (鞭音も入るので、ますます調教…、もとい、訓練されているようでした)、 プロイセンは俺様のうたを歌いながら寝室に侵入してくるので、 Vol.2だけは、朝のお目覚め用かも、と思いましたが、 ドイツの21匹目からのやわらか口調には、めろめろでした。 プロイセンの方は、やかましいながらも、案外気を使ってくれるのと、 カウントがゆっくりなので、結構ウトウトしました。
ドラマ部分は、「ヴェスト〜〜!!!」と、 駄々をこね、あいかわらず弟の足をひっぱりまわすプロイセンですが、 仕事人間な弟・ドイツを気遣ったりして、案外、弟想いな一面もあるんだなあ、 と思いました。 あと、他国には激しい突っ込みをいれるドイツも、 お兄ちゃんには、頭が上がらず、振り回されっぱなしなのも、 なんだかかわいかったです。 とにかく、良く言えばおおらかな兄&理屈大好きな弟、 という真反対な性格の兄弟のやりとりが、おもしろくてたまらなかったです。
余談ですが、シリーズ連動ドラマ、 一巻からのイタリア兄弟のやりとりをうまく取り入れていたり、 三巻への引きも入ってたりして、これは全巻購入すると、つながって楽しいだろうな、 と、まんまと全巻購入してしまいそうです…
癒しを求めて買いました。 プロイセンの日常生活の感じが出てて良かったです。 私的にはプロイセンとイギリスの話が楽しかったです。 ただ、キャラソンが入っていましたが、雑音・騒音にしか聞こえなかったです。(あくまで個人的な意見です)
この本の解説を担当している石津朋之氏の『名著で学ぶ戦争論』の中で紹介されていたので、この本に関心を持っていました。本文は、封建騎士、傭兵、商人、専門家、革命、民族、技術者のそれぞれが、ヨーロッパ史における戦争の中でどのような役割を果たしてきたのかについて、時代を追って解説されています。訳者の配慮によって追加された挿絵も、武器についてあまり詳しくない私のような読者がイメージを膨らませるのに役立っていると思います。ヨーロッパ史は戦争抜きでは語れないのだなあと、この本を読んで改めて実感しました。ちなみに本文を読む前に石津氏の解説を読んだのですが、著者であるハワードが人生の中でどのような経験をし、どのような出会いを経て現在に至るのかが、この本以外の著書も交えて紹介されており、本文を読む上で参考になりました。解説にあった、「歴史を研究する目的は何らかの教訓を学ぶためではなく、過去を理解するためであり、過去を理解することによって初めて自己と自らの社会を理解することができる」というハワードの姿勢はとても印象的でした。戦争の本はちょっと・・・という人でも、中世以降のヨーロッパ史に興味があるなら読んで損はないと思います。ハワードの他の著書も翻訳されることを期待しています。
まさかプロイセンの国旗柄があるとは思っていなかったので、見つけたときは 即購入してしまいました。 お値段もお手頃ですし、チャチくても許容範囲だな、と思っていたら届いてみて大満足。 ほんとに細かい黒鷲の柄まで再現されていて、クオリティの高さにびっくりしました!
最初は思ったよりもちっちゃくて、あらーって感じだったのですが、 この小ささが国旗国旗主張し過ぎてなくて、逆にいい感じです。
単独でファスナーマスコットにしても、黒紐をつけてストラップにしても良いので非常に便利です。 国旗ファン、プロイセンファンなら買い、の一品ですよ。
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