ディレクターズ・カット版がお勧めと聞いて、何年かぶりに『アマデウス』を 見直したが、満足。 通常版のディテールを忘れていて、どこが違うのか実はよくわからないのだが、 通常版を見たときに比べ、確実に充実感が違った。
いつ観てもよくできた映画だ。 モーツアルトの人物像は、私たちの捉えていたとおり。傍若無人でどこまでも 燦然と輝きわたる「子ども」。神に愛された「子ども」。それを眺めるのは、 おそろしくも楽しい。 対する「大人」のサリエリはかげで苦悩し、「大人」たる自分の力、才能を 「見抜く」力を呪う。神はなぜこれのみを与えたもうたか、モーツアルトのそばで。 それが怨念へと化していくさまも説得力がある。 特異な時代、特異な題材を扱いながら、この映画は普遍性という点で卓越している。 私たちは、だれもがサリエリなのだ。
胸にせまられながら魅入り、当時の風俗を堪能し、そこへゴージャスで隙のない 音楽が全編に加わって、もう言うことなし。音楽好きにもお勧めの一枚。
わたしの中でナンバーワンの映画のサントラです。
映画の中で実に効果的に使われているモーツァルトの音楽。 聞くたびに場面&新鮮な感動が蘇ります。 映画を知らない方でも、さまざまな雰囲気の、 メリハリがきいている選曲になっていると思うので、 クラシックが好きなら買いだと思います。
ピアノ協奏曲第22番が入っているのは本当にうれしい! ただただ美しい旋律の数々に、ため息です。
クラシック音楽の名曲を分析し、その秘密を解き明かしている本。NHKの番組が元になっている。オールカラー。76分のCDつき。取り上げられているのは以下の12曲。
1.ラベル/ボレロ:複数楽器に異なる調を割り当て倍音効果。ファゴットやトローンボーンは通常より1オクターブ高い音。転調も奇抜。 2.ドボルザーク/新世界より:ドレミソラの「ヨナ抜き音階」。休止にフェルマー。4つの主題が最後に重なる妙。 3.モーツァルト/クラリネット五重奏曲:シャリュモー領域とクラリーノ領域の巧みな使い分け、バイオリンとクラリネットの対話。 4.ベートーベン/交響曲第9番合唱つき:レチタティーヴォ。歌いやすい5度の範囲だけで書かれた喜びの歌。「抱き合おう」「喜びよ」の2つの旋律の絡み合い。 5.バッハ/無伴奏チェロソナタ:3つの旋律が隠されたプレリュード。 6.ショパン/英雄ポロネーズ:ポロネーズのリズムがそのまま出てくるのは7小節だけ。 7.サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン:5123の旋律。 8.シューベルト/ピアノ五重奏曲鱒:コントラバスを入れてピアノとチェロが高音部により注力できるようにする。次々主役が入れ替わる変奏。 9.チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番:ピアノは和音を打ち鳴らしてオーケストラの伴奏役として登場。 10.ドビッシー/月の光:ポリリズムを利用したパスピエ。セブンスを11回連続させて漂う雰囲気を演出。 11.ホルスト/惑星:ミソラとラドレをずらして重ねる。同じメロディーを1オクターブ上げながら繰り返しクレシェンドも行うことで劇的な雰囲気。 12.ショスタコービチ/交響曲第5番:解決されないカノン。カルメンのハバネラ流用に隠されたメッセージ。
カラーマーキングされたスコアが多く入っており、コミカルなイラストや、専門家の解説も加わって、とても楽しく読める。CDには演奏だけでなく、監修の野本氏の説明もある。なるほど、という納得感満載で、とても有意義な本だった。
評価の低いレビューを見てちょっと迷っていましたが、この値段とデザインに惹かれていたので思い切って購入。 2週間乗っていますが、心配していた不良個所も見つからず快適に往復38キロメートル自転車通勤できています。 やっぱり明るいカラーリングの自転車はいいですね♪ 本物志向の方には各種パーツや細かなキズ等(中国製なので割り切りが大事)で不満な面もあると思いますが、 カジュアル志向で普段の足程度であればと思う方には値段とデザインから十分満足できる商品だと思います。
言わずと知れたアマデウス。 内容は他の方々が書かれているので、画質についてレビューします。 DVDと交互に見て比べたのですが、さすがBDと言える画質です。 煌びやかな衣装の数々の質感、そしてDVDでは潰れていた 登場人物たちの衣装の刺繍でさえもBD版ではっきりと分かります。 また、随所に出てくる蝋燭の炎の眩いこと。 そして見逃しがちな室内の装飾の豪華なこと! 画面から押し寄せる圧倒的な情報量には驚くばかりです。 様々な賞を受賞する映画とは、目を奪われがちな派手な部分だけではなく、 二の次と思われてしまうような細かいところにも惜しみない手間暇が かけられているのだなぁと感じさせられました。
アマデウスを何度も鑑賞して、ストーリーや演出を存分に楽しんだ方にこそ 骨の髄までしゃぶりつくすような別の楽しみ方も提案したいものです。
追伸 出来ることならば、日本語吹き替えも収録して欲しかったです。 普段は吹き替えでは観ない私ですが、私が初めてアマデウスを見た TV放映時の三ツ矢雄二さんの怪演もアカデミー賞モノで一見の価値ありです。
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