本当に悔しい。僕は運が無かったのかもしれないけれど、金田一少年の事件簿の所為でこの作品を存分に十分に堪能できなかった。似たようなトリックが使われていたっていうかもろにそれだったような。できれば脳をいじってその部分を切り取ってもう一回読みたいけど続編を読んだ方が経済的にも肉体的にも安全かなと思ったのでそうします。
子供向けということで、ミステリーマニアを意識した奇を衒った記述が 削げ落ち、島田荘司のファンダメンタルで、コアな部分が残った物語にな っている。話の背景が十分に理解できていない子供には、勿体ないくらい だと思う。 また、ミステリー小説の類は、書評を頼りにせず、片っ端から読んで、 心地よく騙される、驚かされるという奇蹟を待つものなのだな、と再認識 させてくれた。
夫が大好きなので、いつも駄菓子屋さんで購入していましたが こちらのお値段に惹かれて購入しました。 また利用させてもらうとおもいます。
武装神姫MAGAZINEというタイトルの本ですが、表示に記述もある通り 島田フミカネ氏の特集本で、本の約半分を占めている神姫の設定・ イラスト・設計資料は氏が担当しているアーンヴァル、ストラーフ、 ムルメルティア・飛鳥・ウェルクストラ・ヴァローナのものだけに なっています。(本発売当時に未発表のオールベルンやMkIIはなし)
残りのページはジオラマスタジオの紹介やフィギュアの改造例、 MMS設計の浅井氏やフミカネ氏へのインタビューでバトルロンドは 専用本があるせいか軽めの扱いになっています。
ニッチ市場のせいか、月刊雑誌並の装丁ですが画集並の値段です。 島田フミカネ氏の神姫が好きなら買いで、そうでないなら好きな 担当が特集されるのを待ちというところでしょうか。
これだけトリックで読ませる作品は少ない。読後、なんだかだまされたような気分にさせられる推理小説も少なくないが、本作は素直に、してやられた、参った、と思えた。読者への挑戦も、この上なくフェアで大胆。主人公のキャラクターも魅力的(独特?)で、一気に楽しみつつ読める。陰惨な設定なのに、そう思わせないのは軽妙な文体と主人公のキャラクターによるのだろう。 なお、文壇から、文章が粗い、という批判が本作に対してあったと聞いた。確かにそういうところもあるが、荒削りな勢いにも満ちていて、ミステリー好きの一読者としては、少しも星を減ずる気にはならない。
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