はっきり言って、メタリカのメンバーはもう音楽活動をしなくても良いだけの金を稼いでいる。
あえてナップスターを訴えずとも、大金をもっているはずだ。
優雅に引退して、音楽は遊びで適当にやって生きていくこともできるだろう。
それに、多少手を抜こうが、CDもライブのチケットも売れるはずだ。
だが、彼らはそんな妥協はしなかった。周囲から何を言われようと、苦しみ、悩み、揉めながら、自分たちの音楽をより高みにもっていくことを選んだ。まさに音楽に命をささげているのだ。
私たちは結論を知っている。闇雲な勢いはあるが、つかみどころの少ない奇妙な作品『St.アンガー』。
そこにいたるまでの壮絶な過程が、真摯に、だが傍から見る分には面白おかしく記録されている。
ここまでバンドの内実に迫ったドキュメンタリーは少ない。
それに、メタリカのことをほとんど知らずとも、音楽に興味があれば、最後まで面白く観られるはずだ。
本質は、人間同士がぶつかりあって、作品を作り出すことの奇跡であり、それは人類が誕生してからずっと「芸術」の名の下に繰り返してきたことだからである。まさに名作だ。
衝撃の大ヒット暴走ロックムービー「極悪レミー」に続く、ヘヴィメタル・ドキュメンタリー映画が2012年、DVD化。1977年結成、イギリスのNWOBHMムーブメントの中心としてアイアン・メイデンやモーターヘッドとともに80年代を疾駆したヘヴィ・メタル・バンド=サクソン。80年の「WHEELS OF STEEL」、81年の「DENIM & LEATHER」などのヒットによりモーターヘッドとともにバイカー軍団から熱い支持を集めたバンド、メタルのメインストリームではなく裏街道を驀進してきたモーターヘッドの弟分的な存在、サクソンの魅力に迫ります。また、大のサクソン・ファンであるメタリカのラーズが語りまってます。特典映像では1981年「Beat Club」、2008年「St. Georges Day」でのライヴが収録されています。
この作品でメタリカは、過去の楽曲を最もクールな
シチュエーションで救済できたのだと解釈している。
オープニングの尋常ならざる盛り上がり方は、
DVDで確認してもらいたいが、思わずドラムセットのうしろで
矢も盾もたまらず立ち上がり、ハイハットを子供みたいに
たたいてガッツポーズをとるラーズの姿が象徴している。
新曲であるno leaf cloverからは、まさに今の自分たちを
完全に肯定しているという落ち着きすら感じられ、オレたちは
過去の名曲に付き従うような卑屈なバンドではないということを
宣言した。
ロックの可能性をまたさらに広げてしまった怪盤である。
ロックバンドがここまで内情を曝け出すのは珍しい。
ファンがこれを見たら、バンドが解散することなく現在も存在していることを感謝するだろう。
ロックファンなら、メタリカに興味が無い人にも見て欲しい。
全ロックファン必見!!
ちなみに、トレジャーBOXのベルトは、思っていたのよりもショボかったです。
はっきりいってコレクターズ向けです。
お金に余裕のない方は、無理にこちらを買わずに、通常盤を買うことをお勧めします。
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