2007年5月リリース。堤監督の『巷説百物語』の第2弾。原作は『続巷説百物語』の『飛縁魔』。『ひのえうま』の言伝を題材にした作品である。
『ケイゾク』・『TRICK』等での堤ワールドが京極ワールドの再構築映像化をしているわけで、映像表現力は確かにすばらしいのだが、脚本がダメだと思う。特に治平があれではいくらなんでも原作も演じている大杉漣もちょっと可愛そうである。あんな演出京極ファンも堤ファンも誰も求めてはいないだろう。もっとフツーの治平でいいだろうに。
そうは言っても映像化表現力は抜群である。『飛縁魔』白菊を誰が演ずるか興味があったが、小島聖はかなりイメージに近かった。と言うことで良い点と悪い点が混ざり合い非常に評価が難しい出来映えだ。脚本書きを別人にしてでも観る者のイメージを大切にして欲しい。
前作に「巷説百物語」があります。 絶対にそちらから読むべきでしょう。 順番を間違えると趣が激減します。
前作を受けての作品ですが、どんどん仕掛けが大掛りになってきます。 仕掛け側の登場人物の来歴が事件に絡み始め、個人的な行きがかりを清算するための仕掛けが始まって行きます。 前作ほど軽く読めません。重いです。 読者が感情移入するはずの百介も、同様に覚悟を求められるからでしょうか。 生半可な覚悟で後ろ暗い世界にかかわってはいけないと。
ただ、百介の覚悟とは無関係に又市たちは又市たちで別のレベルで覚悟を決めて、仕掛けを進めていきます。 「勝負」「善悪」とは異なる軸で事件が終わるので、爽快感がありません。 とても大きな喪失感が読後にやってきました。 ぽつんとひとり「どうしたらいいんだよ?」という状態で取り残された感じでしょうか。 一作目は軽く面白く読み始めたのに...。「どうしてくれる!!」百介もそんな気分になったんだろうなと思ってしまいます。 「最初は面白くてかかわったし、役にも立ったじゃないか!!これから先心にあいた穴をどうしてくれる!!」と。
ここまで感情移入させて読ませるなんて、やっぱり京極氏の豪腕としか言いようがありません。 このシリーズの中では、読み物としての面白さは一番です。 ただ、一作目に感じた爽快感でとめておきたいなら、本作には進まない方が良いでしょう。 喪失感、飢餓感が植えつけられてしまいますし、続編「後巷説百物語」でもこの喪失感は癒されないのですから。
必殺仕事人風の内容だが、直接的に手を下すよりも相手を心理的に追い詰めて業に応じた報いを受けさせる、という展開。巧妙に仕掛けられた罠、最後に明かされる真実は読む者を唸らせる。主人公達は自分達が正義と思っていない為、勧善懲悪の色合いは薄い。しかしその善と悪とを割り切らない姿勢こそが、登場人物をより魅力的にしている。人の心が抱える闇は、いつの時代も変わらない。
アニメ化された、京極夏彦著『巷説百物語』のオープニング&エンディング曲。予告で初めてこの曲を聴いた時、80年代シカゴハウスの中でも独特のスタイルを生み出したインナーシティを思い出しました。(懐かしやぁ)心地よい流動感はリズムのみならず、波の様に静かに押し寄せる彼女のVoiceのグルーヴ感溢れること!自然と首がスィングしてしまいます♪静の中で彼女が語る言葉は、このアニメとの世界観と絶妙なリンクを見せてくれています。エンディング曲はオープニングとは打って変わってとってもジャジーなバラード。物悲しく終わる物語に一層哀愁を感じさせられてしまいます。彼女のアルバムは一枚も持っていないのですが、この曲のお蔭で12月発売の全オリジナル曲収録のアルバムを購入してみたいと思いました。もちろんその前にこのマキシもゲット。
小説とは違う、アニメならでわの世界でした。とにかく引き込ました。すごいです・・ 小説とは結構違うので、京極さん好きな方(京極さん本人声出してますょ♪)、見てみる価値ありますょ! 知らない方が見るとチョット解りづらいかも知れないですが、かなりの世界観ですので、他のアニメとは全く違います。又市も百介もかなりイイです。お銀さんがかなりセクシーで・・。 とにかく、すごい世界ですっ
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