この作品のテレビ放映を見損ねた時、もう見れないものと思っていました。 ビデオが発売されたと聞いてもなかなか見つからずやっと見ることができました。 少年時代を呉で過ごした私にとっては、懐かしい風景を楽しむとともに、子供のころ近くにたくさんあった空襲の爪痕や原爆症で苦しみながらも強く生きている方々のことが、様々なシーンで思い起こされて、かけがえのない作品となりました。
背表紙の優しい色合いと字体に目を惹かれ、見ればこうの史代だったので
すぐ買ってしまいました。
なので雑誌での連載の様子・今後の展開などの予備知識は一切ありません。
おっとりした雰囲気に黒子が甘さを足している顔のすず。
ドジで絵を描くのが好きで、たまに不思議なものに出会います。
戦中の広島と呉が舞台という事で、否応なく人々は戦争の時代にゆっくりと
足を踏み入れていますが、最初の短篇は予想外に怪奇譚的(後に話は繋がっていくのですが)。
暮らしの様子が丁寧に描かれていて、人それぞれの貧しくも温かい生活の中に
戦争という実感が時たまひっそりと、けれど生々しく顔を出します。
二十代の私にとってこの頃の嫁入りというのは今までどうも掴みづらかったのですが、
すずとすずを嫁に欲しいという周作のやりとりを読んで、
こんな感じかな?と少し分かりました。
二人のぎこちなく初々しい様子はニヤニヤしてしまいます。
こうの史代独特の間の抜けた笑いも健在。
すずの世界がどうなっていくのか、下巻が楽しみです。
原作を読んで、繰り返し読んで、文字通り感動していた。みごとな筋書き、みごとな描写、みごとな終わり方、ほんとうに言うことなし、だ。折あるごとに話題にし、なん人かの友人には贈り物にした。これからもするだろう。
英語版の出版を待ちわびていた。しっかりとした、あまりくずれていない英語は原作にも相応しいのだと思う。やはり、読まされた。繰り返し読むだろう。しかし、しばらくは棚上げだ。英語のセリフの字が小さすぎる。吹き出しのスペースにおさめるためにしかたがなかったのだろう。フォントも読みやすいとは言えない。
でも、うれしい。これで、アメリカを始め、たくさんの英語による読者が生まれる。このみごとなマンガが世界中で読まれる。言葉を超え、国境を越え、世界中に、静かな、明確なメッセージが、おだやかに、しかし確実に伝わる。うれしい。
ただ、致命的ではないが、1箇所、明らかな読み違え、誤訳がある。ものがたりが始まったばかりのところの、「ええったら、ええんよ」(日本語版)だ。
劇場に2回観にいきましたが、悲しいやら、悔しいやら、切ないやらで
いろんな感情がこみ上げては涙しました。
自分の原爆に対する知識のなさに反省させられた作品です。
今までの原爆を描いた映画とは全く違い、
原爆から10数年経過してからを描いた作品なので
戦闘シーンが嫌いで、戦争映画を避けている人にもぜひ見ていただきたい映画です。
エノラ・ゲイ号の操縦士が「原爆投下は被害者をこれ以上出さないための最善の策だった」と
言っていましたが、この映画を観てもそういうことが言えるのか、と改めて思いました。
麻生久美子さんのやわらかい演技、田中麗奈さんの過去を見つめる強い眼差し、
セリフの一つ一つが心にジーンときます。
アニメ版は観たことないんですけど、多分殆どオリジナルなストーリーですよね。オンエア当時は、主役のセーラームーンよりセーラーマーキュリーの方が人気だったと記憶してます。ほんとに可愛かった。シリーズ中盤、クンツァイトの魔手に絡めとられてマーキュリーが闇に堕ちてしまうダークマーキュリー編がやっぱり最高に盛り上がったところだと思います。
キャスティングも皆イメージに合っていて、敵方のクイーン・ベリルと四天王がまた良かった。とにかく、仮面ライダーより面白かったですね。今回のDVD-BOXには新撮のコンテンツは全然ないのがちょっと残念ですが……。セーラー戦士を演じた5人は番組終了後も仲が良く、食事会のような形で集まったりもしてるようなので(彼女たちのブログに写真が載ってました)、座談会だけでも新しく撮って欲しかったところです。問題があるとすれば、北川景子さん(セーラーマーズ)なんでしょう。スペシャル版で彼女だけは変身しなかったし(本人がというより、事務所の意向かしら?)。
なお、劇中歌が秀作揃いなのも強調しておきたいことで、特に最終回のエンディングで効果的に使われていた『FRIEND』が最高傑作でしょう。
DVDは全巻持ってるので改めて買わなくてもいいようなものですが、メモリアルアイテムとしてお手元にってとこですね。
(9.23追記) 本日、商品が到着しました。早速観てみましたが、ディスクのデザインが素っ気無い。作品タイトルとディスク番号だけでした。昔に単品で発売されたときはピクチャーレーベル仕様だったので、ちと残念ですね。バンダイがBOXセットを出すときは大概こうなんですが、廉価版とはいえ、考え直して下さいよ。
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