第一話の訓練シーンの臨場感が凄いです。 アナログメーター群の数字がガシャガシャ動く様やら、 四つのエンジンが順に点火して行くシーンはたまりませんね。 パイロットは高給取りとか華やかなイメージが先行しがちですが、 あんな危険でハードな訓練をこなせる人はそういないでしょうから その意味でも国際線パイロットは本当のエリートだと思います。 スチュワーデス物語の男版という根性ものの性格もありますので、 その線でも楽しめると思います。色々な障害に挑む杉山キャプテン に入れ込むこと請け合いです。ミニスカ制服の松坂さんも可憐ですよ。
このドラマは、世界数カ国でのロケを行っています。前編よりも、こちらの後編の方が海外ロケシーンは多いです。 香港、マカオ、ハワイ、パリ、カナダのバンフ、バンクーバー、ジャスパー、ロンドン、アメリカ、ボーイングのシアトル工場、そのほか、どのロケも素晴らしいです。私は、カナダのバンフの雪が一番好きです。 前編では、浅丘ルリ子演じる綾子が、どうして、姿を見せないのか、と見ていて、いらだつ時もありましたが、第18話でやっと登場し、理由を話しはじめた時には、気持ちが分かるような気もしました。 飛行機好きの方は、もちろん必見のドラマです。
三島由紀夫といえば『金閣寺』『仮面の告白』などの代表作があり、ノーベル文学賞の候補にも挙げられ、あのような最期を遂げることもなければ受賞も確実視されていた大文豪です。その彼が私設軍隊?である『盾の会』の運営費を捻出するためにある女性週刊誌に連載した同名小説を原作としています。その主人公の『井戸掘り君』のモデルは後の「塀の中の懲りない面々」などの作品で知られる安部譲二さんがモデルになっているのですが、何でこんな無頼な経歴のある人が日航の客室乗務員になることができたのか?現在のように社会システムが完成されてしまった時代に生きていると理解できない現象です。映画はその原作をそつなくまとめています。ラストシーンで『井戸掘り君』をある任務に導くためにやってくる人物は渋い声でおなじみの若山源三さんなんですが声のイメージと顔のイメージのギャップが激しくてちょっとびっくりです。昔の声優さんにはこういうギャップの激しい人が多かったです。なんでもないプログラムピクチャーの1つですが原作者と主人公のモデルが後に有名人となったことからDVD化もされたということでしょうか。でもそれが却って貴重なことだと思います。
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