愛されたかっただけ。
父に認められたかっただけ。
それだけのことなのに、こんなに悲惨な運命をたどってしまうなんて。
でもよく見ると、その時その時に幸せはあったんですよね。
この映画を見ると、
もし辛い人がいたら、幸せにしてあげたいなあという気分になります。
小説中にも太宰の話がでてきますが、私は「人間失格」と通ずるものを強く感じました。それは「人間のどうしようもなさ」とか「弱さ」というものを描いているところです。人間ってどうしようもないものです(中には物凄く強い人もいるのでしょうけど)。とことんまで弱いものです。何かに縋りたくなるし、多分、何か縋るものが必要なのですが、何に縋ればいいのかはよく解らない。この小説ではキリスト教に縋って救われた、とする龍一が出てきますが、人間失格の葉蔵も松子も、最後まで何に縋っていいのか解らず、縋れそうなものからは全て裏切られて死んでいきます。
木村カエラ・BONNIE PINK・AIなどの今な3人のロックも素晴らしいが、ディズニー調の「Happy Wednesday」や「Candy Tree」、童謡の「まげてのばして」では優しく楽しい気分にしてくれるし、'70年代歌謡曲風の「USO」(近田春夫作詞)もかなりイイ!
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<br />一枚にロックと童謡とファンタジーと'70年歌謡曲がいい具合に不自然なく盛り込まれていて、映画を見ない人でもきっと満足できる面白いCDだと思う。 聞くたび力強さと優しさと楽しさが満ちてきます。
ヤクザをあがりのギャンブル好きの男と、
幸福を追い求めるが、不幸ばかりを手にする女の純愛物語。
ストーリー的にはドラマティックなことはまるでない。
ちゃぶ台をひっくり返す滑稽なシーンをはじめ、独特のユニークさに満ちた作品ではあるが、
阿部寛がもの静かな役柄だったので、個人的には若干残念だった。
されど、言葉は少なくても「トリック」や「チームバチスタの栄光」などと同じく、
その大いなる存在感は健在で、
物語の最後には、さすが阿部寛と思わずにはいられなかった。
また、中谷美樹は、「嫌われ松子の一生」の松子系キャラで、
今回も体当たりの演技を見せてくれた。
彼女は本来清純派なのだろうが、期待を裏切る豪快な演技で、
クレージーな役柄を見事にこなしている。
作品の舞台が大阪の新世界だけあって、関西のノリが色濃いため、
きっと好き嫌いはあるだろうが、作品後半での人生訓は至極あたたかく、
心の奥深くにまで響いた。
足るを知れば、幸せは自ずとやってくるのだろう。
『嫌われ・・・』という題名を見て、惹かれるもの、また相反してこんな題名の本買うのも恥ずかしいかな?という思いがあった。しかし、本が私に読んでほしいと訴えかけてくるようで、購入した。 嫌われ松子とは、最後のあだ名・・・。決して嫌われていたのではない。彼女のような人生は送りたくはないが、いつそうなってもおかしくないかもしれないような、紙一重の人生がつづられている。甥にあたる笙という青年が、叔母にあたる松子の生涯の紐を解いていく形になっているが、これほど引き込まれた作品は何時以来だろう。松子に魅入られて決して間違った道は歩く事が無いように・・・。女って怖いのよ・・。
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