早売りで購入し、早速鑑賞。
全体的に、重々しく悲壮感が漂う曲が多いです。
まず一曲目、コーラスを使用したメインテーマの壮大さ、悲愴さには圧倒されます。
そしてメインテーマの変奏ともいえる「Lullaby of Resembool」「Trisha's Lullaby」、
管弦・打楽器を存分に使用した「Clash of the Alchemists」、
19話にてアルがホークアイをかばう時に流れていた「Beyond the Walls」など、
氏の持ち味である重厚な音楽がこれでもかと収録されています。
前作の大島ミチルの音楽とはまた違った、氏の「鋼の錬金術師」です。
欠点としては、全ての曲が重厚すぎて、すぐにお腹一杯になってしまうところでしょうか。
如何にして普通の若者は殺人マシーンに変貌していくのか? アメリカ海兵隊の訓練を、放送禁止用語のオンパレードでこれでもかと見せる前半、 変貌してゆく若者の表情がコワイ! 理性、プライド、憐憫の情、・・およそ人間的な感情を全て圧殺しなければ人殺しマシーンにはなれないのだ。
軍隊というものの本質を冷徹なまで明晰に描き切った作品。 この海兵隊の”訓練”は、ヴェトナム戦争という過去にだけ固有なのでなく、現在のイラク侵略戦争に至るまで綿々と続いているのだ! アメリカという国の、紛れもないひとつの顔である。
ガラッと変わって後半はベトナム最前線、砲撃のリアルさ!まさに迫真の、キューブリックの世界である。 ヘルメットには”born to kill ”、ミッキーマウス・クラブを唄いながら行進するアメリカ兵達、 ベトナム戦争で死亡した彼らの平均年齢は19才、 ラストには、ストーンズの「ペイント イット ブラック」が流れる。腹にズシンと響く超重量級作品である。
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